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夏休み、仲間の二人は東北・北海道へロングキャンピングに旅立った。

まだまだ経験不足の自分には出番がなく、一人ソロツーリングへと出かけた。

プランニングも、準備も、輪行もすべてひとり。

地図を買ったり、時刻表を調べたり、こうして一つ一つ勉強して覚えていく。

最初は心配だったけど、無事に駅に降り立ち、走り始めれば不安も次第に消えていく。

一人だと、どういうペースで走っていいか、どこで休むべきか、あとどれぐらいかかるか、そのあたりの経験が少ないものだから、どうしても先を急いでしまう。

一人ランチもゆっくりできず、さっさと済ませて走り出してしまう。
 
「雛鶴隧道」と記されたトンネルが目の前に現れた。

車も通らず、トンネル出口の明かりが先に見える。

トンネルに入ると、左右の間隔がまったくなくなり、壁にぶつかるのではないかと錯覚する。

昔は、こんな味のあるトンネルがたくさんあった。

もう、なかなかお目にかかることができなくなった。


 

 

 

 


 



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