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「山岳サイクリング」みたいなことがやりたくて、奥高尾縦走にやってきた。

山岳サイクリングって、いったいどんなんだろう?


言葉に憧れ、かっこよさに憧れ、ちょっと試してみたくなった。

といっても、MTBがあるわけでもなく、ただランドナーを持ち込むだけ。

いつもの峠越えとはちょっと趣向を変えたいだけ。  

素人の挑戦は、ただハイキング道に自転車を持ち込むだけ。

いいことも、楽しいことも何もない。

乗車できる所なんて僅かで、あとはほとんど押したり担いだり。

ハイカーの邪魔にならないよう、迷惑にならないように気を遣う。


周りの視線が気になる。

こんなところに自転車を持ち込むなんて・・・と思っているに違いない・・・

うわぁ、やっぱり失敗だったかな? もっと人気のない所にすればよかったかな・・・

と気になっていたが、意外とハイカーの皆さんが好意的なので助かった。

小仏峠 → 景信山 → 明王峠 → 陣馬山 → 和田峠 と縦走する。

山道に慣れてくると多少テクニックも上達してくる。

ランドナーでも多少の勇気があれば、結構乗車も可能になってくる。

こうして、少しずつ山岳サイクリングにはまってくる。

たいして距離は走れない。乗車している時間よりも、押している時間のほうが多い。

それでも、いつもの眺めとは違う景色、自然に出会える。

自転車の機動性をうまく使えば、本格的な山道走行と、広範囲のツーリングが楽しめる。

一日終えてみて、山岳サイクリングの魅力って、こういうことなのか、と少しわかった気になった。


(1977/10/10 走行)


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