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長野県北佐久郡軽井沢町



静かな軽井沢を散歩したくて、12月に軽井沢に降り立った。

予想通りというか、思った以上に誰もいなかった。

夏のにぎやかさがまるで嘘のように町は静まり返り、開いている店もほんのわずかだ。

見晴らし台への道は初冬の雰囲気を感じさせる気持ちのいい道だ。

舗装路をはずれ、ハイキングコースを押していく。時間もたっぷりあるし、のんびりと落ち葉を踏みしめながら、心地よい汗をかく。

静かだ。本当に静かだ。この静けさが本当の姿なのかもしれない。

長野と群馬の県境にある見晴台からは見事なパノラマが堪能できる。


多くの人がにぎわうであろうこの場所も、今日は自分一人だ。

ただ一軒開いていた店でのんびりと山菜そばを楽しむ。

店先に置いたスポルティーフの姿を眺めながら、今日のコースを考える。

そうだ、小学生の時林間学校で訪れた北軽井沢、照月湖へ行ってみよう。そう思い立って走り出す。

白く雪を被った浅間が目の前を圧倒する。立ち止まっては何度もシャッターを押す。

手袋を忘れ、ちぎれるほどの痛さに苦労しながらも、チューブラーの軽快さで、吾妻線まで距離を伸ばす。

冬の軽井沢は、寒さと静けさが本来の自然の姿を見せてくれ、夏の賑わいとは違った魅力を味わえる。

 


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