峠への招待 > ツーリングフォトガイド >  ’1983 > 志摩半島キャンピング




夏休みが終わり、9月になると観光客も少なくなる。

夏の喧騒を避け、静かになった時期を狙ってカーサイキャンピングを計画した。

3人で車1台、荷物満載で志摩半島を目指す。

東名を延々走り、伊良湖からフェリーで鳥羽へ渡る。
 


空き地に車をデポする。二日ほど戻ってこないので少々心配だが、まあ大丈夫だろう。

荷物のセッティングが大仕事だ。皆で分担して荷物を分ける。

サイドキャリアにセットすると、とてつもない重量だ。こんなんで走れるのか心配になってくる。
 


初日は早めのキャンプ場到着だ。すでにシーズンオフで営業していない。

まあ、別にやっていなくても構わない。水とトイレがあれば文句なしだ。


有難いことに、目の前に我々専用の広い砂浜が広がる。

なかなかいいロケーションのキャンプ場だ。
 


今夜は楽しいキャンプになりそうだ。さっそく買ってきた大アサリを焼く。

”ジュワー”・・・・とおいしくいただく予定だったが、なかなか焼けない。

こんな火力では歯が立たない。しかたなく、ラジウス用の石油を投下したりして苦労する。
 


キャンプ場内に、簡易的な小屋があって助かる。

調理するのに、虫も来なく、風にも悩まされず便利だ。

何もかも揃いすぎていて最高だ。
 


波音を聞きながらの一夜が明けた。無事二日目を迎えることができてホッとする。

今日からはいよいよ、本格的に志摩半島を走る予定だ。
 


海岸線の道は雰囲気はいいのだが、すぐに起伏が激しくなってくる。

こんな重量では、ちょっとした勾配でもすぐにギヤチェンジだ。

地元の方に遠くに見える島の説明をしてもらった。
 


天気は今一つだ。もう少し視界が良ければ気分も最高なのだが。

まあ、おかげで多少涼しくて助かる。これで炎天下だったらかなり辛いかもしれない。

パールロードを走ったり、裏道に降りたりと、くねくねと海岸線を辿る。
 


重たい自転車の操作も次第に慣れてくる。

スピードは出せない。すぐには止まれない。なるべく同じペースで行くのが疲れない。
 


3時を過ぎれば今日の寝場所探しに悩む。

昨日みたいな、素敵なキャンプ場はなかなかない。

食料調達を頭に入れつつ、さてどうするかと悩み始める。
 


悪いことに天気が崩れてきた。そしてとうとう降り始めてしまった。

雨の中のキャンプは最悪だ。こういう時は屋根下に逃げ込むしかない。

悩みに悩んで落ち着いたのが、志摩マリンランドの入口だ。
 


勝手に利用して申し訳ないが、屋根があってベンチがあって、雨風しのげで最高だ。

誰か来たらきっと注意されるだろうとビクビクしながら、今夜はここで寝させてもらうことに。


食事中、見回りの警備が遠くに見えた。

うわ、怒られるか・・・と緊張していたがこちらには来なかった。

助かった。これで快適な夜を過ごすことができた。
 


こんな経験もいい思い出になる。

朝食後、きれいに片づけ、ゴミ一つ残さず今日も走り出す。

助かりました志摩マリンランド様。
 


大王崎灯台へ立ち寄り、英虞湾に沿って快走する。

奥志摩フェリーで、御座から浜島へ渡る。

小さなフェリーだが、通勤、通学客で結構混んでいる。
 


本日の宿、合歓の郷を目指して登りに入る。

宿に着いて、車の回収作戦に入る。


一人が、タクシー、電車を乗り継いで数時間で車を回収し戻ってきた。

速いもんだ。これで一気に移動が楽になった。
 


最終日はのんびりとポタリングだ。合歓の郷は広々としたリゾート施設。

自転車でのんびり散歩するのも悪くない。

ちょっと南国風の雰囲気を感じさせるところだ。


3泊4日のキャンピングもこれで終了だ。

車にすべてを積み込み、また鳥羽から伊良湖へフェリーで渡り、延々と東京まで戻ってきた。
 


(1983/9/22-25 走行)


峠への招待 > ツーリングフォトガイド >  ’1983 > 志摩半島キャンピング