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自衛隊の東富士演習場を自転車で走ることができる、なんて知ったものだから行ってみることに。

これまでにないプランなので、どうなるかわからないけれど、興味津々で出かけてみる。

地図ではだいたいこの辺りを適当に走ってみることにする。
 

6月ともなれば、もう暑くてたまらない。

気温も上がって、山スタイルで来たメンバーはとにかく暑そうだ。

半袖、単パンでちょうどいいぐらいの気候だ。
 

きれいな舗装路を快適に飛ばして、車道を外れてダートへ突入。

さてさてこの先どんなことになるのやら・・・
 

すでにお昼の時間。ちょっとした広場に陣取ってランチタイムだ。

各自パイトーチを取り出して、いろいろ調理し始める。

まあたいしたことはできないけれど、パイトーチ一つで十分食事を楽しめる。
 

カップラーメンにレトルトご飯、缶詰、おにぎりなどで十分お腹いっぱいになった。

パイトーチは風に弱いので、このファイヤーガードは必須だ。
 

鬱蒼とした木立の林道を抜けると、いよいよ東富士演習場に入り込む。

どんなところなのかとワクワクしてくる。
 

いきなり目の前に別世界が広がってきた。

こんなとこ、自転車が入りこんでいいのか? と思わず止まってしまうほどの状況だ。

突然戦地にワープしたかのような眺めに、しばし呆然とする。
 

後ろから大型トラックが迫ってきて、悪路の中端に追いやられる。

とにかく走りにくい道で、泥と水たまりでグチャグチャだ。

こりゃサイクリングどころの話ではなくなってきた感じだ。
 

何か注意されるのではないかとヒヤヒヤしていたが、全く何も言われない。

周囲は、本当に演習場のど真ん中という感じだが、この道は特に規制も何もされていないようだ。

富士山が目の前にドーンと見えるはずなのだが、生憎雲が多くて何も見えない。
 

演習場を”楽しく、ドキドキ”しながら散策していたらこんな大きな「トーチカ」に出くわした。

(トーチカは、一般に円形や方形などの単純な外形で、全長が数メートルから十数メートル程度、銃眼となる開口部を除いて壁でよく保護された防御施設である。)

もう、この生々しい姿を目の前にすると迫力満点だ。とにかくその大きさと頑丈さに驚いた。
 

たまには、こうした変わったエリアを走ってみるのも刺激的だ。

舗装路に出て、後はデポ地まで快適に戻ってきた。

とにかく暑い一日だったが、なかなか面白い一日だった。
 

(1986/6 走行)


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