峠への招待 > ツーリングフォトガイド >  ’1987 > 神坂峠


長野県下伊那郡阿智村/岐阜県中津川市(標高1595m)
恵那山と富士見台との鞍部にあり、東に神坂山がある。古くから信濃と美濃とを結ぶ結ぶ要路として知られる。 大和朝廷の開いた東山道の最大の難所で、日本武尊も東征の帰途、越えたといわれる。 峠付近からは旅の平安を祈るために献げられた幣帛(みてぐら)の破片が出土する。



いつだったろうか。ニューサイの写真で神坂峠を見た。

何枚かの写真で構成されていたそのレポートが、実に印象的で忘れられなかった。

峠からの白く長く続く道は、まさしく「峠越え」にふさわしく、神秘的な光景でもあった。

いつか、この同じ眺めを自分の目で見てみたいと思い続けてきた。
 

 ( ニューサイクリング 1980年9月号 No.191 )
 

 ( ニューサイクリング 1986年12月号 No.269 )
 



昼神温泉から園原へ。

中央道をくぐりいよいよ神坂峠への登りとなる。

やがて車の音も聞こえなくなる。

 


しだいに道は荒れてくる。こぶし大の岩がごろごろ現れる。
 


赤茶けた岩が路面に敷き詰められている。

乗ったり押したりの連続となる。
 


崩落個所も所々あり、この先ますます不安がつのる。

あの「絵」を見たいという期待。

ますます荒れてくる林道。手強い登り。
 


そして、とうとうやってきた。

そして、そこには確かにあの「絵」と同じ光景があった。

ダウンヒルする姿をここからビデオに収めたら、きっと素晴らしい絵になる。
 


カモシカ君が、写真を撮っているスキになんと我が愛車に寄ってきた。

しばしにらみ合いが続いたが、カモシカ君さっさと山の中に消えていった。

そして、自分もこの白い道を下界へ豪快に消えていった。
 


(1987/5 走行)

所要時間:7時間57分 走行距離:63.51km 最高速度:62km


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