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1987/8/8(土)

Y氏と二人で、これまで訪れたことのなかった、福井県三方五湖方面へ行くことになった。

当時の記憶を思い出してみるが、写真も少なく、動画もツーリングレポートもない。

下の写真は出発時の駅の様子だが、ほとんど記憶がない。


左の写真は駅の外で待っている様子。右の写真は時刻は4:25を示している。(夕方ではない、早朝だ)

新幹線の始発に乗るためにこんな早い時間にやってきたのか? 始発ならもっとゆっくりでもいいはず・・・

駅が開く前にどうやってここまで来たのか? 自走して輪行? タクシー? 誰かに送ってもらった? 



電光掲示板の文字が読み取れない。時刻表には「新大阪」という文字が多いように見える・・・

はてさて、いったいここはどこの駅? 東京駅?それとも静岡あたり? 後ろのサラリーマンは何してる?

前日の最終新幹線で行ける所まで行って、駅で仮眠した? どうりで眠そう・・・あー答えが出ない。

 


まあ、どういう経由でここまでやってきたのか定かではないが、やっとの思いで美浜駅に着いた。

初めて訪れるこのエリア。ホームからの眺めはローカル色の濃い、静かな田舎の眺めであった。
 


時刻はすでに11時を過ぎている。さっそく組み立てて、三方五湖を目指す。

初日は小浜までの道を、湖を巡りながら適当に走る予定だ。

 


「三方五湖」という地名に魅せられてやってきた。

いくつもの湖に囲まれた、何かきっと美しい景色に出会えるのではないかと期待していた。

久々子湖の先から「三方五湖レインボーライン」が始まるが、行ってみるとなんと自転車は通行禁止だ。

調べもせずやってきたのが失敗だったが、そうなれば湖岸沿いにくねくねと行くしかない。
 


湖とは言ってもかなり大きいので、ちょっとした漁港の雰囲気がある。

もっとこじんまりとした、小さな湖の風景を頭の中に描いていたけれど、ちょっと違った。

まあ、これと言って絶景に出会えるわけではなく、平坦な道をのんびりと行く。

それにしても、お盆前の夏真っ盛り。暑い日差しの中の湖巡りは、それほど快適ではない。
 


湖岸から離れ、少々山に登りだすと景色が一変する。

やはり、高い所から眺める方が三方五湖の美しさが伝わってくる。

 


それほど険しい道はなかったけれど、暑さと闘いながら小浜まで走ってきた。

走り出したのは遅かったけれど、それでも本日の走行距離65km。

初めて訪れる地であったので、かなり新鮮な気分で走ることができた。

夕方には宿に着いて、ようやく暑さから解放された。

 


宿のすぐ前では、町の夏祭りが行われていた。

地元の中学生だろうか、お店を開いて飲み物、食べ物の販売をしている。

ちいさな夏祭りだが、結構若者たちでにぎわっている。

せっかくなので、我々も仲間入りさせてもらい、夏の夜の触れ合いを楽しんできた。

 


1987/8/9(日)

翌日も暑い日になった。海岸線を辿って丹後由良駅でたまらず一服。

駅舎の駅名を眺めていると、なんて素敵な駅名なのだろうと思わず思ってしまった。

 


真夏の海で気持ちよさそうに泳ぐ姿が、あちこちで見られる。どこの海水浴場も賑わっている。

我々もついに我慢できず、単パンのまま海に飛び込んだ。どうせすぐに乾くだろうとおかまいなし。

チューブに空気を入れて、浮輪の代わりで遊ぶ。暑すぎて、いよいよおかしくなった二人だった。

 


濡れた短パンもすぐに乾き、何か風呂にでも入ったような爽快感で走り出す。

今度はウィンドサーフィンを楽しむ若者たちだ。見ているだけで本当に涼しそうでうらやましい。

 


天橋立までやってきた。修学旅行で来て以来、二度目だ。

当時の思い出は、だらだら、ぞろぞろ歩いたな・・・という印象しかない。

今回は真夏ということもあって、ここは海水浴場なんだ、ということがよくわかった。

あまりの猛暑に耐えきれず、木陰に逃げ込んで休憩だ。
 


天橋立は日本三景の一つだが、真夏に来ると、ここはどこ? と目を疑いたくなる光景だ。

水着を着た海水浴客が至る所に歩いている。カラフルな浮輪や、テント、マットなど、とにかく賑やか。

そんな海水浴客の中を、自転車を押して歩く姿はちょっと異質だ。


おいおい、日本三景の眺めを楽しみに来たのに、この光景はちょっと驚きだった。

 


もう少しゆっくりしたかったが、ろくに写真も撮れず退散する。

この旅のゴールは岩滝口駅だ。この駅も観光客で結構人が多い。

いつまでも日差しが暑い中輪行していると、周囲の目がこちらに注がれる。
 


帰り支度をするだけで大汗をかいた。今年の夏は、なんて暑いんだろう。もうヘトヘトだ。

列車を待つ間、冷たいビールで乾杯だ。


今回のツーリング、かなり気合を入れて遠くまでやって来た。

暑すぎてとにかく大変なツーリングだったが、まだまだ走り足らない所がたくさんある。

もう少しいい季節の時に、まじめにプランニングして、時間をかけて走りたい所だと感じた。

 

(1987年8月8日〜9日 走行)


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