峠への招待 > ツーリングフォトガイド > ’1988 > 北アルプスキャンピング・小熊黒沢林道
今年もキャンピングの季節になった。 毎年毎年 、コース決定に頭を悩ませているが 、今回もまた同じだった。 那須、塩原、あるいは南アルプスといろいろ考えたが、結局ニューサイの紹介コースを二つ繋げて決定。
以前青木湖へ行った時に、かなり時間がかかった記憶があるので、余裕を持って0時30分発とした。 順調に高速を走り、4時30分には目的地に着いてしまった。 |
天気の良さと眠さから、シュラフを敷いて仮眠とする。
ほんの数時間でここまで来れることが嘘のようで、開通した長野道の威力は絶大である。
今日から三日間、また楽しいツーリングができると思うとワクワクしてくる。 |
しかし暑い。本当に暑い。ジリジリ焼けてくる。
ろくに走りもせず水分ばかり摂っている。 |
大峰牧場への標高差は約400 M。 炎天下の中、キャンピングの登りはかなりこたえる。 |
予定ではもうちょっと走りたいところだ。
しめて6000円なり
。 |
途中で食料を仕入れようと思っていたものだから、米以外何も持っていない。
思案の挙句、レストハウスでまぜごはんの素2食分、漬物、ビールを手に入れ た。
初日からこんなひもじい思いをするのは初めてだ。 9時にはもう眠たくなり、早々とテントの中に入る。 |
まぁ、たいしたことないだろうと思っていたら 、ザンザンゴーゴー降ってくる。
しかし何だかんだ言って騒いでも、結局そのまま寝てしまうのが我々。 目が覚めたら雨は上がり、今日も良い天気になりそうな空になっていた。 |
さて二日目。ラジオ体操を欠かさずこなし、朝食はカップヌードルと混ぜご飯。 テント、シュラフを乾かし出発。今日も暑い一日になりそうだ。 まずは唐花見湿原へ向かう。尾瀬のミニチュア版といったところで、木道をてくてく歩く。 相変わらず店も何もない。これじゃ今日の昼も危ない気がしてきた。
なんとこの先の学校ではないか。 そこまで行けば何らかの「餌」にありつけると思い、期待に胸が弾む。
不覚にも、店先で軽く横になったつもりだが眠り込んでしまい、かれこれ1時間以上もひっくり返ってい た。 いやー、真昼間から恥も外聞も無く、道端で昼寝ができるなんぞ、これぞキャンピングならでは。 |
屋台やら、我慢比べやら、大声コンテストやら、炎天下の中、大勢の人が張り切って騒いでいる。
エスケープルートで稲生駅へと下る。 時刻は3時。
キャンピングの魅力の一つに、どこで寝るかということがある。
とりあえず木崎湖のキャンプ場へ向かう。 しかしキャンプ場は満員御礼で、まあ賑やかなこと・・・
仕方なく地図を見て、近所の「文」マークの所へ行ってみる。 |
あっちこっち歩き回って、ようやくいい場所を見つけた。それは 一塁側ダッグアウトだ。
これはよくできている。我ながらよくやったと感心。
明日野球やるにしても、その前にいなくなれば大丈夫だろう。
車を取りに行こうというのである。 |
即断即決。一人は電車に乗って車の回収、残った二人で買い出しと晩飯の準備。
メインはメンバーお得意の、めちゃうま特製カレーだ。
遠くには花火も見え、夜空に星も見える。感度の悪いラジオがまた、この雰囲気によく合う。 |
5時頃だろうか 、テントの外が騒がしい。なんだ、誰だ? あれま、こんな朝っぱらからおっさんたちがグラウンドを整備している。
我々に声もかけないのが逆に不思議で、普通一塁ベースの横にテントがあったら変だと思うはずなのだが・・・
とりあえず起きて話しかけてみると、これから野球の試合があり、6時半に開会式があるという 。 そりゃ大変だということで、食い散らかした辺りを片付け、早々と外野から逃げ出した。 |
にぎりめしを作り、余計な物は車に残し、身軽になって出発 。
ニューサイ絶賛の北アルプスがいよいよ目の前に現れると思うと、期待に胸が弾む。 |
雨は大丈夫なものの、唯一の条件であるピーカンではない。 ガスがかかり、眺望がきかない。路面はダートで、そしてかなり荒れている。 勾配もきつく、みるみるうちに木崎湖が眼下に見えてくる。 「ここがニューサイの写真だ」と、コピーしてきた記事と見比べる。 |
何度となく休み、なんとかピークへ出た。 やはりこの天気では、圧倒されるほどの眺めにはお目にかかれなかった 。 しかしさすが北アルプスのど真ん中だけある。 そのスケールの大きさ、谷あいの深さは夜叉神峠と似ている感じがする。 |
汗をかいた後の熱いお茶、これがまたおいしい。 しばし休憩後いよいよダウンヒル。
適度に締まったダートなので結構楽しめる。 |
作った握り飯やら、デザートやら、みそパンやらいろいろ調達できた。 夜叉神の広河原のような雰囲気の所で、登山口といったイメージが強い。 さてしばし休憩後ダウンヒル。 路面は良いが道幅が狭い。
しかしほぼ一直線の下りは快適である。 惜しまれるはやはり天候で、大パノラマを見ることができない。 そして、周回コースを終え車に戻ってきた。 |
適度な疲労感に浸り、帰途につく。 ところがやはり帰りは渋滞で、まず長野道まで一苦労だ。 5万図を取り出し、裏道シリーズでバンバン先へ行く。 今回のキャンピング、予定では圧倒される景色に魅了されるはずであったが、期待外れで残念であった。 しかしまあ走った方だし、ハプニングも色々あって、また記憶に残るキャンピングとなった。 |
(1988/8/13〜15 走行)
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