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7月の土曜日の夜、2台の車に自転車4台とキャンプ道具を積んで、山梨県三ツ峠辺りを目指す。

真っ暗な林道を彷徨って、ようやく林道西川新倉線の入口に、キャンプに適したスペースを見つけた。

すでに日が変わろうという時間からテントを組み立て、宴会準備だ。
 


手分けしてキャンプの準備をするが、初めて使うテントなので組み立て方に手間取る。

4人用のテーブルをセットして、ランタン、ツーバーナー、クーラーBOXと大忙しだ。


こんな時間に料理して、お酒飲んで、ワイワイ楽しく盛り上がったのは生まれて初めてだ。

明日は大丈夫なのか? なんて気にせず楽しくやっていたら、さすがに標高1300mもあって寒くなってきた。

結局午前2時近くまで盛り上がって、ようやく寝ることになった。
 


たいして寝れずに朝を迎えた。深夜に降った雨も上がったが、周囲は白く靄がかかっている。

明るくなって、「林道西川新倉線」「林道清八線」の標識に気が付いた。


この林道清八線を辿っていけば、昔越えたあの清八峠に行けるのか、と懐かしむ。

我々の少し先の広場には、登山客用の駐車スペースがあり、同じようにテント泊している面々が見えた。
 


朝食の焼きそばに足らない具材を買いに、二人が車で街まで下る。

しかし、しばらくして油がないことに気づき自転車で追いかけることに。

残念ながら間に合わず、すぐに自分も回収され、油なしの”蒸しそば or ゆでそば”となってしまった。
 

 

今回のダウンヒルに出場の自転車

なんと、サカエ LITAGE

 

KONA MTB 極太タイヤ

 

TOEI650Bランドナー改 クロスバイク(700C)

 

極太アルミフレーム KLEIN ATTITUDE

 


車が2台あれば、下った先に回収車を用意しておけば、下りばかりのダウンヒルを満喫できる。

まずは白滝林道を4人で一気に下る。


スタートしてすぐに登りになるが、少々頑張ってダートの白滝林道に分岐する。

ここからは我々だけの、下りだけの林道が始まる。


適度に荒れた路面は、MTBの太いタイヤにちょうどいい。

道幅も広く、見通しもよく、かなりスピードを出せる。
 


自分の技術と度胸次第で、かなり走り方も違ってくる。

ダートに慣れていれば、この下りは相当面白い。ついついオーバースピード気味になってしまう。

まあ万が一曲がり切れなくても、対向車はいないし転落の危険もない。多少痛い思いをするだけだろう。
 


ダートの下りを経験した事がない人には、恐怖のダウンヒルだろう。

スピードは出る、タイヤは滑る、そしてなかなか止まらない・・・それでも必死にハンドルを抑えて路面に集中する。

度胸が勝つか、恐怖心に負けるか・・・そんな勇気を試される下りだ。
 


ランドナーを改造した偽MTBではまずこの下りは厳しい。

38Cのタイヤで頑張っているが、このダートでは細すぎる。簡単にフロントを持っていかれる。

ハンドルポジションも高すぎて抑えがきかない。まあ、転倒しないように慎重に行きましょう。
 


こんなダートこそ、このKLEINの出番だ。水を得た魚のようにハイスピードで下って行く。

しっかりしたタイヤ、制動力抜群のブレーキ、軽量の自転車となれば、飛ぶように荒地をかっ飛ばせる。

うひゃ−−−気持ちいぃ−−−全然怖くないし−−−やっぱりいいねぇKLEIN!! 
 


なんて調子に乗って限界まで突っ込んでいたら、減速できずに大きな段差に飛び込んでしまった。

かなりの衝撃でヤバイと思ったら、案の定フロントのパンクだ。

チューブを調べてみたら大きな穴が・・・空気圧を減らした影響か、リム打ちでやられたようだ。
 


白滝林道を全員無事に下りきって、回収車でスタート地点に戻る。便利ですねぇ、車が2台あると。

午後の部は、伴走車2台とともに林道西川新倉線を下る。

富士山の姿が良く見え、河口湖も眼下に広がって見える。
 


ドライバーを交代しながら下界に向かって気持ちよく下る。

今度は完全に荷物なしで下れるので、さらに快適だ。
 


今回はほとんど登らずに、合計1100m以上も下りを楽しめるという極楽プランだった。

しかし、あまりに楽したおかげで、帰りは大渋滞に巻き込まれるというエンディングでした。
 

(1993/7/11 走行)


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