峠への招待 > ツーリングフォトガイド > ’1993 > 六十里越
山形県東高田郡朝日村と西村山郡西川町との境(大越峠、標高913m)から、塞ノ神峠、十王峠を経て鶴岡へ。
六十里越えとは、山形と鶴岡を結ぶ街道で、古くは湯殿山行者が利用した。現在、国道112号に編入され舗装された車道となる。冬季は積雪のため通行不能。
ニューサイ No240に掲載された「六十里越」を我々も走ってみようと計画した。
コース取りは、ガイドとまったく同じ道を利用させてもらった。
山形地方を訪れるのは初めてなもので、輪行の時から心はワクワク。
天気もいいし、コース内容も素晴らしいし、どんな一泊ツーリングになるのか楽しみだ。
廃線跡、国道をたどり、広々とした田園風景の中をのんびりと走る。
やがて巨大なダムへ。
できたばかりかきれいなダムで、観光客も多い。
次第に勾配もきつくなる。ろくに走っていないためか、じわじわと足にくる。
月山スキー場あたりでは、たいした勾配ではないのに、周囲の風景が影響してか、まるでスピードがのらない。
大休止をかねて店に入り昼食。
後の時間も考えず、ビールで盛り上がる。まあ、のんきなもんだ。
食後、真剣に考える。これから湯殿山の御神体を拝んで、旧道を行く予定だったが、どうにも危ない。とりあえず先を急ぐ。
ニューサイでは、有料道路を通してもらっていたが、我々は完璧に足止め。
しかたなく、自転車を料金所に置き、マイクロバスで湯殿山神社へ。
身を清めた後、素足で熱い湯が流れる岩を登っていく。
写真撮影も禁止ということで困ってしまう。
時間もないのでそこそこ戻ってくる。どれどれ旧道はいったいどんな道かと覗きに行く。
もちろん自転車は下にあるから行くことはできないが、ここまで来たからには、確認だけでもしておきたい。
旧道の入り口はかなりの山道。少し行って戻って来たが、かなりハードな様子。
これは行けなくて正解だったようだ。
本日の宿は田麦俣。最高の宿で、ご覧の有り様。いわなの骨酒がうまかった。
翌日もいい天気。
塞ノ神峠までは、乗ったり押したりだがすぐに着く。少々薄暗くて見通しも利かない。
立派な石碑が建っており、大きく湯殿山と刻まれている。ここでまた一服。
今日のコースを再確認する。今日はこれから即身仏ミイラの見学などお寺参りの予定。峠からは、山道をダダッと下る。
ミイラを実際に拝めるまでは、いろいろと解説がついてじれったいのだが、実際に見てみるときれいな形で保存されている。
ミイラになるには信じられないような修行を必要とするわけだが、この姿はやはり驚異だ。
大日坊、注連寺を巡り十王峠へ。
ニューサイの教えに従って、山道を弁当もって這い上がる。
とっても、大変な思いをして上まであがってみたが、残念ながら木が生い茂って展望が利かない。
悔しいが、苦労した以上ここでランチタイム。
鶴岡が近くなった頃、やや「あやしい」自転車屋を発見。
コレクターとしては黙ってはいられない。時間もあることだし、ちょっと覗いてみるか。
ありました。いろいろ。
中に入ると、ショーケースにはディレーラが並んでいる。
超掘り出し物はなかったが、都会では手に入らないサンプレ、ユーレがお手頃な価格で並んでいました。
遠慮なく2階の倉庫へ行き、自由に物色する。
イデアル軽ベースないですか、と聞いてもらちがあかないのでゴソゴソやっていたら、ありました。
とよく見るとフジタでした。残念。
しかし、ほかにもスーチャン赤ラベルも手に入り、リムもご覧のように持ち帰ったのでした。
おかげで、残金はなくなり輪行袋もはちきれんばかり。
ううむ、鶴岡にはお宝がころがっているぞ。
@所要時間:8時間24分 走行距離:58.75km 最高速度:56km
A所要時間:6時間00分 走行距離:27.67km 最高速度:59km
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