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山梨県南巨摩郡南部町(標高1031m)   富士川左岸にある。北1kmに佐野峠があり、東に天子ケ岳がある



身延線の内船駅そばの温泉施設「なんぶの湯」に車を置かしてもらう。天気は晴れていはいるが、雲が多く、山頂からの富士の絶景が見られるかどうかが心配だ。

内船駅から、内船寺へ向かう。

すぐにお寺への石段が現れる。たいした距離に見えなかったので無理をして登っていくが、これがとんでもない押し上げになってしまい、体力を消耗することに。

おかげで一気に標高を稼ぐことができ、西側に篠井山をはじめとして展望が開けてくる。

道は舗装路だが、とにかく勾配がきつい。15%平均はあろうと思われる登りが延々と続く。

車もたまに登っていくが、かなり苦しそうで、カーブではローギヤで唸っている。ということで、当然ほとんど押しの状態が続く。

 


花粉の量も多く、大きなくしゃみも連発。「ハ、ハ、ハックショーン」と山中に響き渡る。

今年は異常に暖冬で、2月なのにひとつも寒くない。さらにこの登りで、額からは大粒の汗がポタポタと流れ落ちる。

休憩の度に、シャツも脱ぎ全身を冷却させるほどだ。思っていた以上に厄介な勾配で、ボトルの水も次第に減り始める。

寒さ対策でストーブまで持ってきたから、装備も重く、しばらくは忍耐の押しが続く。

しかし、辛かった登りも、ようやく佐野峠で一息つくことができる。視界が一気に開け、さっそく富士の姿が飛び込んでくる。

ここからは最後のふんばり、登山道が始まる。ここからはしばらく階段が待ち構える。これもなかなか手強い登りで、担ぐには重すぎ、押すには段差がありすぎと、苦労する。



ようやくフラットになると今度は雪が現れた。

道がぬかるみ始め、靴も泥まみれに。山頂までの案内板に元気付けられ、もくもくと前へ進む。

いよいよラスト、山頂直下は再び階段が現れ、上空に向かって真っ直ぐに伸びている。

一気に登っては、山頂に悲惨な姿で登場することになるため、呼吸を整え登り詰める。そうして、ついに山頂へ到着。

山頂にはすでに3組のハイカーがベンチでくつろいでいる。富士の姿がはっきりと見えるが、残念ながら次々と雲が流れ、30分もすると、富士の山頂もすっかり雲に覆われてしまった。タイミングが悪ければ、ほとんど見えなかった。

下り始めも階段が多く、ほとんど乗車することは危険だ。舗装路に出ても、かなりの勾配のため、慎重に下らないと危険だ。あとは「なんぶの湯」が待っている。

 

所要時間:6時間43分 走行距離:22.47km 


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