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山梨県北都留上野原町。民有林道和見線(巾員3.0m 延長697m)



真冬が終わり、暖かくなってくるとツーリングに出たくなる。ただしこの季節はとかく花粉に悩まされる。

都会でさえクシャミ、鼻水の連発なのに、わざわざこんな山の中に出かけることはないだろう、とは思うものの、やっぱりツーリングはやめられない。

ブランク明けのツーリングに、上野原近くの権現山からの下りコースを選んでみた。

本来、権現山を越えて下るべきルートであるが、久しぶりということでショートカットして、のんびりコースとしてみた。

仲間川スポーツ広場に車を置き、和見へ向かって走り始める。
 


緩やかな舗装路を足慣らしに登っていく。

ビールを途中で手に入れようと考えていたが、どうにもお店があるような雰囲気ではない。

このまま和見の村まで登って賭けに出るか、あるいはしっかり手に入れてから登り始めるか。地図を見る限り、どうにも和見ではビールが手に入るとは思えない。

今日の目的は、のんびりランチタイムを楽しんで、太いタイヤでダウンヒルを楽しむ、ということだから、ビールは何が何でも必要なのである。

結局、安全策をとって、和見への分岐を一旦通り過ぎ、甲東小学校横の小さな店にたどり着いた。

まるで店とは思えない様子だったが、冷蔵ケースに缶ビールの姿が見える。

よしよし、これで準備は万全、と安心したのだが、何度大声を出しても誰も出てこない。

郵便配達の人に尋ねてもわからない、とのこと。どうしようかと迷ったが、置手紙に事情を書いて、現金を少し多めに置いてきた。

3キロのロスだったが、これで一安心。和見川に沿って登り始める。
 


まったく車も人の気配もなく、静かなところだ。気温も上がり始め、すぐにシャツ1枚の状態に。

花粉の威力はすさまじく、特に鼻づまりはこんなヒルクライム時はかなり辛い。

次第に勾配もきつくなり、太いタイヤのおかげで結構いい汗をかく頃、ポツポツと和見の家屋が見え始める。

やはり酒屋はなかった。酒屋どころか何も手に入らない小さな部落だった。

村のはずれまで登ってくると、和見分校への分岐が現れる。ここを分岐して分校の脇を過ぎるとダートになる。

いよいよ和見林道の基点だ。
 


林道の標識は立派に建てられているが、距離は697mと短い。

道幅は結構広く、MTBにとっては走りやすい林道だ。

いい雰囲気の林道で、写真を撮りながらのんびりと行く。

やがて、権現山からの下りとの合流地点に到着する。今回のコースではここがピークとなる。
 


静かな林道脇でランチタイムの始まりだ。南側は木々の間から視界が大きく広がり気分がいい。

苦労して手に入れたビールとおでんで、足を投げ出してくつろぎのひとときだ。

ハイカー2組が通り過ぎていったが、ほとんど静かな時間を過ごすことができる。
 


いよいよ下りだ。

最初こそタイトターンが多く、道も荒れているが、その後はしっかりとした走りやすい山道が現れる。

サドルを下げ、ブレーキを確認し、手袋をつける。

路面をしっかり読み、限界まで攻めなければ、かなり早いスピードでスリリングな下りを満喫できる。
 

 

(2003/3/30 走行)


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