峠への招待 > ツーリングフォトガイド >  ’2005 >  杉ノ木峠




多忙で、半年ぐらいツーリングから遠ざかってしまった。

2005年も半分過ぎてしまい、これではいかんとツーリングを計画する。

とりあえず、近場の日帰りからリハビリだ。


下仁田付近の地図を見ていて、「杉ノ木峠」の名前を見つけた。

ちょうどカーサイで周回するのによさそうな感じだ。なまった体に気合を入れて出かけることにした。


真面目にプランニングできないときはカーサイに限る。

道具を放り込んで高速に乗る。あとは行った先でいろいろ考える。

そんな感じで6月のはじめ、早朝の松井田駅に到着した。
 


6月ともなればすっかり初夏の陽気。暑い日差しのなか、MTBで走り出す。

さすがに長いブランクのせいで足取りは異常に重い。

すぐに前方に妙義山の荒々し岩肌が見え始める。
 


幸い今日は平日の月曜日だ。行き交う車も少なく、のんびり景色を楽しみながら登り始める。

今日は特に目指すものはない。とにかくツーリングに行くこと、重い腰を上げることが目的だ。


それにしても暑い。6月でこの暑さでは先が思いやられる。

なまった体にはGPSが唯一の救いだ。画面に励まされて、舗装路をじりじりと登っていく。
 


近づけば近づくほど迫力が増してくる眺めだ。

ほとんどの山が穏やかな山容なのに、なぜこんな姿になってしまったのか・・・

誰もいない広場に寝そべってこの異様な山を眺めていると、なぜか不思議な魅力に取りつかれる。

 


リハビリにはちょうどいいぐらいのヒルクライムで、ランチタイムの時間になった。

天気は最高、人もいなく眺めもバッチリだ。


持ってきた食料をすべて食べつくし、飲み干し、超満腹。

仕事のストレスから解放されて、一気に食欲増進だ。

 


ハンドルにセットした三脚で、ダウンヒルのビデオ撮影に挑戦する。

路面は悪くないが、それでも小さな振動で画面は揺れ、最後にはカメラが首を曲げる・・・

思ったように撮影できず、結局片手撮影に落ち着く。


舗装路のダウンヒルを久しぶりに楽しむ。やっぱりツーリングはいい、と感じる瞬間だ。

期待していた杉ノ木峠は何もなかった。標識もなければ、峠らしい雰囲気もなかった。

ただ「妙義町」と書かれた標識がカーブの入り口に建っているだけだった。
 


何か峠の名残はないかと周囲を探す。

峠の周辺は広大な製材所になっていて、峠の名に関係しているのかもしれないが何もない。

仕方なく、周囲の景色をカメラに収めて峠を後にする。


ぐるっと周回して駅まで戻ってきた。

簡単なコースで、峠越えとしては少々物足らなかったかもしれない。

しかし、やっとツーリングに出かけられたことに大きな喜びを感じていた。
 


 

距離: 32.1 km 
所要時間: 5 時間 52 分 26 秒
平均速度: 毎時 5.5 km
最小標高: 285 m
最大標高: 737 m
累積標高(登り): 672 m
累積標高(下り): 672 m

(2005年6月6日 走行)


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