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2007年11月17日(土)


「道の駅 六合」に埼玉、千葉、東京から3台の車が集合した。

紅葉シーズンもそろそろ終盤、今日から一泊二日のクラブランが始まる。

低い気温の中、10時前に全員集合。今回は合計6名だが、珍しくフラットバーが3台になった。


ここの道の駅は「応徳温泉 くつろぎの湯」が併設されているので、明日ゴールして温泉に入ることができる。

急いで準備を整え、走り出したのは10:40。かなりゆっくりとしたスタートとなってしまった。

天気は最高の秋晴れだ。気温は低いが、気持ちのいい冷気を吸って登り始める。


前半は、万沢林道入口までの準備運動だ。

スタートから約400mの登り。和気あいあいとおしゃべりしながら楽しく登っていく。

交通量も少なく、広い道幅を贅沢に使わせてもらう。



遠くに見える
山の頂はすでに白く冠雪している。もう冬もすぐそこまで来ている。

日頃の運動不足がすぐに出る・・・昔なら簡単に登っていった坂もご覧の通りだ。

年齢のせいか、それともフラットバーのせいか・・・結構大変そうです。


自分は今回デジタル一眼を首からぶら下げての撮影だ。

タムロンの18-200mmズームは、あらゆる場面で活躍できるレンズだ。

ツーリングでは、広角も望遠も必要だ。そんな時にこのレンズは最高だ。しかし、重い・・・


さらに動画撮影用のザクティまで持っている。写真に動画に、まあとにかく忙しい。

そしてもう一台隊長のビデオ撮影もあり、これほど充実した撮影隊はまずいないだろう。


皆で走るのは楽しい。

ツーリングを知り尽くし、同じ時代を過ごしてきた仲間は何もかも通じ合っている。


いくつもの旅を経験し、登りも下りも数えきれないほど味わってきたのに、やっぱりツーリングは楽しい。

ランドナーの世界、ツーリズムの世界、そして峠越え。サイクリストにとって最高の幸せだ。


次第に笑顔が消え、厳しい登りになってきた。脚力の差がはっきり表れ始める。

低いギヤ比でクルクル回すタイプ、重いギヤ比でも平気で登っていくタイプ。すぐに降りるタイプ。


健脚組は写真に写らなくなり、軟弱組の写真ばかりになってくる。

フラットバーではやはりヒルクライムは辛そうだ。すでに歩いて押している二人・・・まだまだ先は長いよ・・・


真っ白なALPSサドルバッグがとても美しいフォルムだ。

押している姿も望遠レンズで撮影すれば、何となく「美しい姿」に変わるから不思議なものだ。

乗れなくて、ゼーゼー言っているだけなんだけど、写真だと格好いいですよね。


細かなアップダウンを繰り返しながら少しづつ距離を稼ぐ。

結構勾配がきついところもあって、ブランクの長い人には厳しい登りだ。

まだまだ本番の林道に到達する前に、すでに辛そうな表情も見える。


1時間半かかって、ようやく万沢林道の分岐に到着した。かなり呼吸も乱れていてここで小休止。

ここから先は素敵なダートの林道が始まる。そしてしばらくは快適な下りが待っている。


すぐに登場したのが、長い長い直線のダウンヒルだ。

緩く下る小砂利の真っすぐな林道が、1km先までずっと伸びている。


太いタイヤで小石を弾いて下る。なんて気持ちのいい下りなのだろう。

前からも後ろからもカメラを構えてこの最高の下りを撮影する。

ついさっきまでゼーゼー言って登っていたのに、今度は笑顔が止まらない。


一気に楽しい林道になってきた。林道ツーリングはやっぱりこうでなくっちゃ。

「シャリシャリ」と素敵なサウンドを奏でながら、落ち葉に埋もれた林道を次々に走り抜ける。

走りやすい林道だ。道幅も広く、荒れた所もほとんどない。


ダートを下ったところでランチタイムだ。時刻は13時になろうとしている。あまり時間に余裕がない。

さっそく輪になってそれぞれ得意の料理の開始。何と言ってもこの時間が一番幸せだ。

天気も良く、暖かい日差しを浴びて楽しい時間を過ごす。


後半の登りが始まる。荷物は軽くなったが、満腹で体が重い。

そして林道が荒れてきた。大きな石が目立つようになり、砂利も深くなってきた。


林道横には「落ちてくる石に注意!」なんて物騒な標識が立っている。思わず上を見上げてしまう。

頑張って乗車してもすぐ降りることに。なかなか手強くなってきた。


グリップの効かないダートに手こずる。押しても足が滑って踏ん張りが効かない。

下る分には楽しそうなダートだが、登るとなると結構体力を消耗する登りだ。


すっかり暑くなって一枚脱いで身軽になる。

少し勾配が緩くなったらすぐに乗車して先を急ぐ。あまり先頭から遅れるわけにはいかない。

だいぶ日が傾き始め、影が長くなってきた。そろそろ危ない時間帯に入ってきた。


15:30 やっとの思いで本日最後のピークに到着。なんと全員歩いてのゴールだ。

かなり激しい登りで、ヨロヨロ状態で到着。もう秋の日は暮れ始めようとしている。


ここまでくれば全員ご機嫌だ。あとは宿までの下りだけだ。

記念撮影をして、しっかり下りに備えて防寒具を着こむ。


10kmで標高差700mの下りだ。平均勾配7%の豪快なダウンヒル。

結構気を引き締めないと危険な下りだ。


撮影隊が先行して下ってくる姿を待つ。直線を次々と下ってくるシーンをビデオに収める。

やはりこうした場面では動画に勝るものはない。


見通しの良い下りで、かなり速いスピードで真横を通り過ぎる。

徐々に迫ってくる姿は凄い迫力だ。カメラマンも緊張の一瞬だ。


速い!

ALPSパスハンターに、ゴミ袋をぶら下げ豪快に下ってくる。

かなりのスピードだがしっかりとしたライディングだ。
ハンドリングも軽そうだ。


覆面状態で豪快にぶっ飛ばす。動画を見ていても一番速いスピードだ。

ハンドルポジションが見事にマッチしているのか、安定したラインでコーナーをクリアしていく。


首からぶら下げたカメラが邪魔でポジションが窮屈だ。 ステムにレンズが当たって前傾姿勢がとれない。

ここは無理をせず、慎重にラインを読んで下っていく。


こんなダートは朝飯前、昼飯前、夕飯前・・・片手で十分ですよ〜

奇声を上げながら、これぞ本物ランドナーでカメラマンの前を通り過ぎる。


荷物も少なく軽量なTOEIパスハンター。この下りも絶好調!

安定した走りとハンドリングで、綺麗なライディングを披露してくれる。


と褒めまくっていたら・・・あらら。深みにはまって、フロントを持っていかれ転倒!

たいしたスピードも出ていなかったので無傷でよかった。油断しているとこんなことも起きる。

すかさず撮影隊が近寄って証拠写真を撮りまくる。


あのスピードでガンガン下っていたら、さすがにホイールが”勘弁してくれ”と言ってきた。

仲良く二人そろってリアのパンクだ!黄色さんチームは仲良しですね。

まあ、誰か一度はパンクするだろうと思っていたけれど、二人同時とは珍しく、そして無駄がない。


すぐにチューブを交換する。まあこの程度であればたいしたロスタイムにはならない。

ほんの10分少々で修理完了だ。すぐに走り出す。まだまだ明るいので余裕の一休みとなった。


その先は大きな水たまりが待っていた。そのまま突っ込んだら大変なことになりそうな深さだ。

足も汚れそうなので、慎重に足場を探してクリアする。

見上げればかなりの高さの岩肌が迫っている。落石でもあったらひとたまりもない。


さらにトラブルが続く。さっき直したリアホイールがまたパンクだ。

どうやらタイヤかリムに何か問題がありそうだ。


しかしタイヤ、リム、色々調べても異常がない・・・何だろう?

時間もないので、再びチューブを交換してとりあえずこの場を乗り切る。


小さなトラブルが続くと、さすがに大きなロスタイムになってくる。

この季節の5分、10分はとても貴重な時間だ。あっという間に暗くなってくる。


こんなことがあろうかと、今回装備してきた秘密兵器、キャットアイの高輝度LEDライトの出番だ。
http://home.c04.itscom.net/takasu/led_CATEYE.htm

かなり高価なLEDライトで、早く使いたくてウズウズしていた。


ガードの先端に付けたり、ハンドルに付けたりと試したがあまり使い勝手がよくない。

そこでソービッツピン球の代わりにこいつを取り付けてみた。

バッテリーはフロントバッグの後ポケットに入っている。


薄暗くなってきたので、さっそくLEDライト点灯。

まだまだ肉眼で路面は判別できるけれど、この明るさは驚異的だ。

スポット的な配光なので、あまり周囲まで光が広がらないが、それでも路面は”真っ白”に見える。


ビデオを撮影していると、1台だけ異様に明るい発光体が下ってくる。

やはりこうした日没後の林道では、これだけ明るいLEDライトは大活躍だ。


17:15 なんとかギリギリの時間に到着。

気温もかなり低下し、もう少し手こずっていたら危険な状況だった。

パンクに悩まされ、日没ダウンヒル
に緊張したけれど、無事に到着してホッとした。


今夜の宿は、「四万温泉 地酒の宿 中村屋」だ。沢山並ぶお酒と温かい笑顔に出迎えられた。

自転車を向かいのお店の中に入れさせてもらう。


部屋食で、豊富な料理とお酒に囲まれてご満悦。

延々と食べ、飲んで、語って夜は更けていく。次々と地酒が空になっていく。

いつまで飲んでも終わらない面々・・・日本酒好きにはたまらない宿ですね、ここは。


空き瓶が次々と並ぶ。そのうち料理が冷えたので、ガスを持ち出して温め直す。

そして写真にはカップヌードルが・・・いったいどれだけ食べれば満足するの?この人たち。

あーぁ、長い長い一日だった。そしてもうなにもかも大満足の万沢林道、四万温泉だった。

 

距離: 32.8 km
所要時間: 6 時間 35分 00 秒
平均速度: 毎時 4.9 km
最小標高:  651m
最大標高:  1346m
累積標高(登り):  882m
累積標高(下り):  1011m


(2007/11/17 走行)


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