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2008年8月4日(月)


長岡花火大会に感動した翌日、東京へ帰る途中で一の倉沢へ立ち寄ってみた。

自転車で行ってもどこも走る所はないが、日本三大岩場のひとつ、一の倉沢の絶壁を一目見たかった。

土合駅まで車で行き、そこから自転車を降ろして行ける所まで行ってみる。


軽装なロードでスイスイと登っていく。

こんな厳しい山岳地帯を、適当な装備で走っていくのは気が引ける。

まあ、今日はお散歩程度だから許してもらおう。


軽く200m程の標高を登りつめると、”そいつ”が目の目に現れた。行き止まりの終点がここだ。

「一の倉沢」の案内の先に、深く靄に覆われた大絶壁が聳えたつ。

幾度となく写真やテレビで目にした姿を、やっと自分の目で見ることができた。


凄い迫力だ。思わず立ち止まってしまうほどの圧力、厳しさ、怖さ。そして美しい。

じっと見ていると、なぜか吸い込まれていくような魔力。


もし自分が登山を趣味としていたならば、きっといつか登ってやろうと思うのだろうな、と感じた。

残念ながら、一の倉沢の全景を隅々まで見ることは出来なかったが、とにかく感動した。


通行止めの先、いくらかでも走れるところはないものかと地図を見ていたが、その気もなくなった。

こんな怪物を前にすると、何もできない自分がそこにいた。


土合駅に戻って、ホームまで行こうと駅の「地下」へ潜ってみる。

行けども行けども終わりがない階段。諦めて途中で戻ってきた。

何もかも、人間がちっぽけな存在に感じる所であった。

(2008/8/4 走行)


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