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朝食を済ませて静かに走り出す。宿泊客も自分一人だから、出発も静かなものだ。

天気は良くない。海側は晴れているけれど、山側はゴロゴロ鳴っている。


これから向かう長崎は、大雨洪水注意報が出ている。  

宿からすぐ、原城の本丸跡を見学に行く。車が1台、観光客もわずかだ。  
 


城跡からの展望はなかなか素晴らしい。雄大な海が前面に大きく広がる。

海岸線の道をのんびり行く。朝から、海を見ながのポタリングは最高に気分がいい。
 


しかし空模様が怪しい。今日の天気はいったいどうなることか・・・

この道、自転車が最高だ。まだ9時前だから人の姿もほとんど見えない。
 


口之津港辺りで、いきなり豪雨になった。

あまりの雨足の強さに、バス停に逃げ込む。大きなビニール袋でフロントバッグの雨対策だ。
 


小浜温泉まで来たが、ずっと雨に降られ続けている。さすがに足もグチョグチョになってきた。

屋根下に逃げ込んで、たまらず雨具を脱ぐ。
 

このあたりさすが温泉地だ、道路脇の至る所から湯気が立ち昇る。
 


午後になって、今度は急激に天気が回復してきた。

雨も上がり、閉店した美容室の前で、ベンチに座ってランチタイムだ。


こんな天候なので、仕方なくコンビニ弁当で簡単に済ます。

いよいよ、本日お楽しみの旧小浜鉄道跡の道が始まる。
 


富津の集落を一望できる場所にある富津駅跡。なかなか立派な石碑だ。

こんな高い所を走っていたのだろうか。なかなかの眺望だ。
 


この旧小浜鉄道跡の道、車で走るにはちょっと狭いが、自転車にとっては最高の散歩道だ。

照明付きのトンネルが現れ、緩くカーブしたトンネルを抜けると、次のトンネルが連続する。

なかなか雰囲気のいい、形が素敵で味のあるトンネルだ。
 


「緑のトンネル」も楽しめる。周囲一帯、緑に覆われた真っすぐな道が伸びている。

木漏れ日の中、バイクが一台やってきた。すれ違ったのはこの一台のみ。

簡単に通り過ぎてしまっては、あまりにもったいない道だ。
 


長崎まで26km。国道は本当に交通量が多くて走れない。

並行する一本素敵な脇道を行く。海を眺めながら、車の雑踏をしばし忘れながら走る。

いよいよ近づく長崎。なぜかその名前だけで心が弾む。

 


今日もフィナーレに近づいてきた。しかしいつも最後の1時間はハードだ。

国道を離れ、裏道を行けばきつい登り。

ここまで65km。今日もよく走っている。
 


ガーミンのGPSと、ポタナビの2台使い。

この時間になってくると、ポタナビのバッテリー残量が少なくなってくる。

単3電池の外部電源から充電しながら走る。
 


85km走って、ようやく長崎に到着。遠かった。

ローカルな景色から、一気に大都会の景色に変わった。


宿までの道に悩む。橋が渡れず、地元の人に道を尋ねた。

そして今夜の宿は、昨日とは打って変わって庶民的。


仕事関係の常宿のようで、「おかえり! 今日はどうだった?」 なんて会話が弾む。

どこか学生寮の食堂みたいだ。

設備も食事も豪華なものはまったくないが、生活感あふれる会話が楽しい。
 


雨に降られ、ぐちょぐちょになった時に洗濯機が大活躍だ。

洗濯機のおかげで、汚れたものがすべて真っ白になった。手洗いは結構疲れるから、本当に助かった。


さあ、明日はどうしよう? さすがにプランニングに困ってきた。

部屋で飲みなおしながら、20万図を広げてプランニングのし直しだ。
 

 

 


 
距離: 84.0 km
所要時間: 9 時間 23 分 54 秒
平均速度: 毎時 8.9 km
最小標高: 0 m
最大標高: 135 m
累積標高(登り): 1099 m
累積標高(下り): 1084 m

(2012/9/5 走行)


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