峠への招待 > ツーリングフォトガイド >  ’2012 > 太平洋岸自転車道(御前崎〜浜名湖)




一人だと朝も早く、8時にはビジネスホテルをスタートする。

天気は雲一つない快晴だ。


風はあるものの、今日も素敵なツーリング日和となりそうだ。

御前崎と言えば、すぐそばに浜岡原子力発電所がある。


昨年3月の、東日本大震災の後、日本の原発はすべて停止した。

背後に映る巨大な建物が浜岡原発だ。稼働していない巨大なコンクリートの塊が、なぜか不気味だ。


浜岡原発付近はひっそりとしている。

いつもなら、もっと車両の出入りがあるのだろうが、人影がない。
 


浜岡大砂丘を散策。

登るだけでも大変な砂丘だが、その先からは素晴らしい海岸線と、雄大な景色が待っていてくれる。
 


自転車道は誰も通らず、綺麗に整備された道が延々と続く。

さすがに風が強いが、ここはローギヤでのんびりクルクル回して走る。

巨大な風力発電が前方に次々現れる。
 


青空に飛び出た、真っ白な巨大な「風車」といった感じだ。

いい風を浴びて、真っ白な3つの羽根が結構いい速さで回っている。

真下から見上げると、かなり高さがあって大きな建造物だ。
 


結構風が強く、そして砂がかなり路面を覆いつくしている所もある。

まあ、砂が深い所は降りて押していけば何とかなる。

ひどい時はこんなもんではないのだろう、と写真から想像できる。
 


それにしても絶景ロードだ。素晴らしいの一言だ。

静岡のサイクリストはいいなぁ。こんな素敵なコースがあるなんて。


明るく雄大な太平洋、広くて真っ青な空。何も視界を妨げない真っすぐに伸びた自転車道。

ちょっとこれだけ条件の揃った自転車道はないだろう。

夏場は日影がなくて大変だろうが、秋から春までは、絶好のお散歩コースではないだろうか。
 


ふと立ち止まると、立ち並ぶ風力発電の後ろに浜岡原発の姿。

ズームで撮影してみると、海にはウィンドサーフィンを楽しむ姿も見える。

いろいろ考えさせられるシーンだ。風力ですべてのエネルギーを賄えるわけではない。


しかし、もはや自然エネルギーの比率を高めていかなければいけなくなった。

何不自由なく使ってきたエネルギー。原発はこの先どうしたらいいのだろう?
 


福田漁港辺りから一旦海岸線を離れる。

ずっと海を見ながら走ってきたので、景色が変わって新鮮だ。

太田川を渡り、再び浜松御前崎線の案内に従って行く。
 


再び誰もいない海岸線の道を行く。

しばらくすると、右手には延々と続く金網と白いガードレールが現れた。


これはなんだ? と考える。どうやらここはスズキのテストコースらしい。

そうか、ここはスズキのおひざ元だったなぁ、と納得。


竜洋海洋公園で一息ついて、いよいよ天竜川までやってきた。

なんだかんだで、ここまで走ってきた。さすがにずいぶん遠くまで来た感じだ。
 


遠州大橋を渡って再び海岸線へ出ると、またまたこのオーシャンビューだ。

もう毎日海を眺めているけれど、何度見ても感動する景色だ。


ここの道も、前後に誰一人いない。前方が霞んで先が見えないほど真っすぐだ。

贅沢な一日だ。すべてを独り占めだ。こんな場所はなかなかない。
 


防砂林帯へ入ると波の音も静かになる。すると、こんな所でも猫たちに出会ってしまった。

近づいたら、次から次と近寄ってきた。行き交う人にご飯をもらっているのだろうか。


健康状態は良さそうに見えたが、こんな人の少ない所で、どうやって生きているのか不思議で仕方ない。

持っていたおつまみをすべて提供し、後ろを振り向かずに走り去った。
 


いよいよ太平洋と別れ、浜名湖へやってきた。ここまでの走行距離 85km。

ナビ2台をフルに活用して、裏道を行ったり、あちこち検索したりと大活躍。


ハンドル周りは、充電ケーブルもあって大混雑。

そろそろ暗くなり始めた。本日の宿まであとわずかだ。
 


今日もよく走った90キロ越え。お尻が痛くなり日没前に宿に到着。

これだけ走れば食欲も旺盛だ。そしてビールがとにかく旨いねぇ。

最高の景色の中、とにかく素晴らしい一日だった。
 

 


 
距離: 91.2 km
所要時間: 9 時間 23 分 33 秒
平均速度: 毎時 9.7 km
最小標高: 0 m
最大標高: 46 m
累積標高(登り): 150 m
累積標高(下り): 148 m

(2012/10/21 走行)


峠への招待 > ツーリングフォトガイド >  ’2012 > 太平洋岸自転車道(御前崎〜浜名湖)