峠への招待 > ツーリングフォトガイド > ’2014 > 置賜自転車道(まほろばの緑道)
朝から小雨だ。いよいよ天気が悪くなってきた。
明日からは総勢10数名のクラブランが控えている。なのにこの天気では気分も沈みがち。
宿を出て、まずはかみのやま温泉へ。
上山城を見学、武家屋敷で写真撮影。
映画「おくりびと」のロケ地がここにある。
その裏手に、どうも怪しい自転車屋?を発見。
近づいてみたが残念ながら閉まっている。
中を覗くがよく分からない。
この雰囲気、ただものではない。
なにが眠っているかは、どなたか調査お願いします。
冴えない天気の中、交通量の多い国道を避けるように畑の中を行く。
山形新幹線が通り過ぎる。
こんなのどかな景色の中、近代的な車両が突っ走る光景がとても不思議に感じる。
羽前中山の駅で、ちょうど上り、下りの列車が行き違う場面に遭遇。無人駅のホームからビデオ撮影できました。
途中、こんな素晴らしい紅葉に巡りあえた。
もう終わりかとあきらめかけていたが、なんとここだけ見事な楓の色づきが残っている。
かなり大きな木で、左右に広がる枝と、真っ赤に染まった葉が本当にきれいだった。
小雨が降る中、蛭沢湖を目指して走る。
お昼も近くなってくるが、どうも適当な場所がない。
小雨なので、当然屋根の下が理想なのだが、畑の中、町の中、なかなかいいところがない。
あの小屋は、あの木の下は、なんて探しているうちにどんどん先へ行くばかり。
気がつけば分岐をすっかり通り過ぎて戻る羽目に。
延々悩んで、探してやっと町の体育館の屋根下に落ち着く。
ようやく雨具を脱げる。もうハラペコだ。
寒いので今日も鍋、ちゃんぽんだ。
コンビニの冷凍鍋シリーズは素晴らしいですね。
そのまま火にかければ、ぐつぐつ煮込んでしばらくホットなランチタイムになります。
ここに野菜なんかを追加で放り込んだり、お餅を入れたりしたら完璧でしょう。
そんないつもの調子でしばらくは雨粒を眺めながら、そしてラジオに耳を傾けながらの静かな時間をすごさせてもらった。
蛭沢湖へ約100mのヒルクライムだ。
食後なのでお腹が苦しい。
登りの途中、蔵王方面の展望が広がる。残念ながらこの天候で山並みはよく見えない。
自転車道起点の案内があり、車道横に専用道が設けられている。
自転車道は、結構雑草が生え放題で荒れている。まあ、使う人はほとんどいないのだろう。
走るには車道のほうがよっぽど走りやすいが、ここはあえて自転車道を無理してでも行くしかない。
相変わらず、どこへ行っても無人地帯だ。誰一人、車1台すれ違わない。何かトラブルあったら結構困るかもしれない。
大きな湖を期待していたが、蛭沢湖はほとんど水がなく寂しい姿であった。
湖の先、自転車道は階段を降りることに。
なんで? どーして? これじゃ自転車道じゃない!
と少々不満であったが、車道ではなく、こちらを行くしかない。
ふたたび言うが、走るなら車道のほうがよっぽどいいです・・
しかしその先、自転車道は車道から離れると雰囲気はガラっと変わってくる。
なんとも雰囲気のいい小道が待っていてくれる。
こうこなくっちゃ、とご機嫌になる。
くねくねと曲がる先に広がる田園風景が実にのどかだ。
フラットできれいな路面は、極上のお散歩コースだ。
途中、犬を連れて散歩しているおじさんとすれ違っただけだった。
こんな素敵な小道もそう長くは続かない。ふたたび車道と合流する。
車道に合流してから約2km先に「まほろばの緑道」入口がある。
立派な案内に導かれて入っていく。
ここは昭和49年に廃止になった、「高畠鉄道・山形交通高畠線」の跡地を整備し てつくられたらしい。
もう、入口から先を見通しただけで雰囲気のある素敵な緑道だとわかる。
まほろばとは、
「素晴らしい場所」「住みやすい場所」という意味の日本の古語という意味だそうだ。
いやあ、この緑道、素晴らしいです。まさかこんなに感動するとは思ってもみませんでした。
この季節に訪れたのがよかったのかもしれない。
落葉に埋もれた緑道の中を、シャリシャリと音を奏でながら行く。
残念なことに今日は雨上がりだ。できれば太陽の光が欲しかった。
もっと光り輝く美しい緑道の写真を撮りたかったが、実に残念であった。
ほぼ直線に近い緑道は、左右に畑が広がる。
右も左も視界が大きく広がるので、開放感が抜群だ。
700本の桜が植えられたこの道は、花見の名所として人気だそうだ。
ベンチ、休憩所も設けられていて、ここでランチタイムというのがベストでしょうね。
高畠石で造られた旧高畠駅舎が現れます。
昭和9年に建てられ、建材となった高畠石は地元高畠で産出する凝灰岩の切石だそうです。
高畠広場内には、以前高畠線を走っていた電車も展示されています。
できすぎの緑道だ。
よく整備されていて、見どころもちゃんとある。
散歩で歩くにはかなり距離があるので、ここはやはり自転車が一番いい。
こんな素敵なプロムナードはそう滅多にない。
ランドナーで走るより、本当に「プロムナード」がお似合いの小道だ。
それにしても誰もいない。
ようやく、散歩中の人と出合った。ワンちゃんを連れて、自転車でのんびり走るおじさんの横を挨拶して通り過ぎた。
この道はどこまで続くのかな?
終わって欲しくないな、ずっと走っていたいな、と思うほど見事な緑道であった。
高畠駅の中を通り抜け、自転車道はまだ続く。
川にぶつかり、土手を行き、最上川に出る。
天気が冴えない。明日からのクラブラン、大丈夫だろうか?
不安を胸に、最上川沿いに米沢までフィナーレを飾った。
(2014/11/1 走行)
距離:
71.2 km
所要時間: 7 時間 59 分 1 秒
平均速度: 毎時 8.9 km最小標高:
140 m
最大標高: 310 m
累積標高(登り): 422 m
累積標高(下り): 316 m
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