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今日のコースは、「自転車人 009 AUTUMN 2007」を参考にさせてもらった。

奈良県を走るのは初めてだ。右も左もわからない土地なので、今回は入門編ということで。
 



まずは岡寺へ参拝。宿からはいきなり急坂だ。早朝から自転車を押し上げる。

朝一番で観光客は誰もいない。拝観料を払って静かな境内へ。
 


岡 寺


日本最初の厄除け霊場岡寺は飛鳥の東、山の中腹にあり、坂を上ると重要文化財に指定されている鮮やかな朱色をした仁王門があらわれる。

本堂などはその奥、石垣の上に建ちならぶ。

本尊、如意輪観音座像は塑像(土で造られた仏様)で、弘法大師の作と伝えられ、塑像としてはわが国最大の仏像である。

また本尊は厄除け観音で知られ、古来より信仰を集めている。

4月中旬からはシャクナゲの花約3000株が咲き誇り、桜、サツキ、秋には紅葉も美しい。

さまざまな伝説を残した名僧、義淵僧正が創建した。
 



かなり広い境内だ。あまりのんびりしている時間もないのでぐるりと一周する。

きれいに掃き清められた境内の中でも、ひときわ本堂が立派だ。


そして三重宝塔も美しく、ここからの眺めもまた素晴らしい。

岡寺は秋の紅葉も見事らしいが、残念ながらまだ早すぎる。見頃は11月中旬のようだ。
 


岡寺からダウンヒルして、石舞台古墳へ。ここも早朝なので誰もいない。猫だけが遊んでいる。

すごい!としか言いようのない古墳だ。30数個の岩の総重量は約2300トン、特に天井石は約77トンあるらしい。

石室の中に入れるので恐る恐る入ってみる。その大きさ、迫力、歴史の重みに圧倒される。
 


奈良の旅はどうしても観光になってしまう。それぐらい見どころがたくさんある。

予定通りスケジュールをこなさないと、一日観光で終わってしまうだろう。さて次へ行こう。


飛鳥寺を訪ねる。テレビの取材が入っていて、一緒に説明を聞かせてもらう。

ますます時間をとられる。足早に退散してまじめに走り出す。
 


本日の予定は、昨日と同様途中から輪行して、あの暗峠(くらがりとうげ)を越える予定だ。

そのため、奈良の散策はそれほど時間がとれない。まあ、忙しいスケジュールだ。


飛鳥川に沿った飛鳥葛城自転車道に出る。のどかな自転車道が街中を貫いている。

平坦な道をのんびりゆっくり進む。路面もきれいで、なかなか素敵なポタリングコースだ。
 


やがて藤原宮跡へ。日本で初めて建設された本格的都城だ。

広大な敷地の中にコスモス300万本の花畑が出迎えてくれる。

もう、広すぎてどこを走っていいのかわからないほどだ。
 


桜井の街並みを抜け、三輪駅を経て田舎道を辿って山の辺の道へ。

晴れ渡った秋空のもと、古代ロマン溢れるこの道は好きな人にはたまらない道だろう。

このあたりは古墳群、お寺、神社、歌碑、資料館と見どころ満載だ。
 


そんなロマンあふれる案内に惹かれてやってきたが、自転車で走るには少々無理があるのも事実。

レンタサイクルでの観光スポット巡りならいいだろうが、ツーリングという対象ではないだろう。


とにかくハイキングの人が続々と歩いてきて、細い山道では自転車は通行の邪魔になる。

また、休憩のベンチもシニアの人で一杯だ。静かに景色を楽しむ所がほとんどない。
 


まあ、雰囲気のいい所であるが、これほど人が多いとは思っていなかった。

結局、高台の道を外れた開けたところで座り込んで、展望を見ながらランチタイムとした。

ようやく人混みから解放されて、奈良の景色をゆっくり楽しむことができた。
 


奈良の散策もこれで終了だ。初めてで、時間も限られているのでこれぐらいしか走れない。

近畿地方はなかなか来れないけれど、まだまだ面白うそうな所が多いのでまた計画しよう。

さて、輪行のため近鉄奈良駅へ向かう。急いで輪行して額田駅へ向かう。ああ、忙しい。
 


さあ、いよいよあの「暗峠」へ向かう。どんな峠なのか、ワクワクする。
 

距離: 42.0 km
所要時間: 5 時間 29 分 51 秒
平均速度: 毎時 7.6 km
最小標高: 61 m
最大標高: 172 m
累積標高(登り): 203 m
累積標高(下り): 291 m

(2015/10/18 走行)


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