峠への招待 > ツーリングフォトガイド > ’2016 > 遠野東和自転車道
新花巻駅で新幹線から釜石線に乗り換えて、遠野までやってきた。民話のふるさと、遠野を訪れるのは初めてだ。
観光の時期ではないのだろう、駅前もひっそりしていて誰もいない。タクシーが何台か客待ちしているだけだ。
かっぱ伝説で有名なこの地は、駅前からすでにかっぱ一色だ。
本日のスタート地点、伝承園を目指して「遠野かっぱロード」と名付けられた道をのんびりと行く。
薄曇りの天気だが、暑くもなく自転車にはちょうどいい気候だ。
「遠野・東和自転車道」の立派な案内と、自転車にのるかっぱ君に導かれて自転車道に入る。
入口には、こんなかわいいかっぱのオブジェがお迎えしてくれる。
この絵、よく見るとチェーンホイールが逆ですね・・・まあ、かっぱの世界ではこういう仕様なのかもしれません。
誰もいません。誰も見かけません。わざわざここを走ろうという観光客もいないでしょう。
しかし、広々とした景色の中、綺麗な路面と整備の行き届いた自転車道を走るのは気持ちがいい。
道は右へ左へと田園風景の中を行く。まっすぐで、直線的な自転車道では飽きてしまうが、ここは景色に変化がある。
相変わらず、無人地帯を一人で走る。前にも後にも人影は見えない。
おかげで、静かなツーリングを思う存分楽しめる。
派手な眺めや、豪快な景色はないけれど、車に邪魔されることもなく、騒音や人込みに悩むこともない。これだけでも走る魅力はある。
自転車道は刻々と景色が変化し、川沿いに進んで鉄橋をくぐったり、たんぼの中をかすめたりと変化する。
車道と合流し、並行して走ったり、路面も所々荒れていたりと忙しい。
コンビニで食料を仕入れ、ランチポイントを探す。
自転車道の後半は、川、自転車道、車道、線路の4段構造になる。これはなかなか面白い作りだ。
しかしフィナーレは、大きな公園、コテージの中で行き止まりの中途半端なゴールとなっている。
この自転車道も今だ未完成のようで、本来は田瀬湖がゴールとなるはずらしいのだが・・・いろいろ財源とか問題があるようで・・・
途中までのコースがなかなか素晴らしいかったので、中途半端な終わり方が実に残念だ。
多少の不満を残しながらも、公園のベンチで一人ランチタイム。贅沢なスペースですね、このあたり。
本日のメインイベント、遠野東和自転車道も走り終えてしまった。
後半は花巻温泉まで、東北の新緑の中を気持ちよく走る。
交通量もほとんどない貸し切りの道。 気分よく走っていたのだが・・・突然トラブルに見舞われることに・・・
フロントのエアーが急に抜けてパンクだ。あまりに突然だったので驚いた。
見るとタイヤ表面に亀裂が入っている。ああ、またか、グランボア・・・
最近グランボアのタイヤで走る機会がほとんどだが、軽量タイヤでの亀裂トラブルが多い。
軽さをとるか耐久性をとるか、難しい所だが、やはりツーリングでのタイヤトラブルは致命的だ。
完全舗装路なので、それほど心配はしていなかったので、ちょっとショックである。
手持ちのガムテープで修理する。
パンクは解消できたが、修理箇所が路面と接触するときに、キュッキュッと変な音がして、手に衝撃が伝わってくる。
まあ、走行には支障がないのでそのまま走る。宿に着いたらもう一度しっかり修理しよう。
まあ、大事に至らなくてよかった、とほっとしていたら、今度は「カッカッカッ」と硬い音がし始めた。
ペダルを漕ぐと音がして、止めると音が止まる。うわ、BBか? え? どこからの音?
自転車に乗りながら、音の発生源を見つけようとあっち見たり、こっち見たり、下向いたり、横向いたり・・・
わからない・・・なんだ? この音は?
自転車を降りて、じっくり見てようやく発見。サンプレのプーリーの歯が1つ欠けている。
チェーンに覆われて見える部分が少ないのでなかなか気が付かなかった。
どひゃ! このまま走れるんだろうか?
まあ、一つぐらいだったら関係ないだろうと判断して、ついでにクイックを緩めて点検しようとしたら、コニカルナットを破損・・・
ああ、サンプレ製品、何もかも壊れ始めたぁ・・・
ツーリングにサンプレクイックなんか使っちゃダメダメ、と言っていた人の言葉が浮かんできた。
トラブル三連発で、一気に打ちのめされて不機嫌に。
その後、宿までは延々と異音を奏でながら、さてあと二日、どうしようと悩みながら走った。
とりあえずなんとか無事に宿に到着。明日の朝、ゆっくり修理しよう。
距離:
81.0 km 所要時間: 6 時間 48 分 26 秒 平均速度: 毎時 11.9 km |
最小標高:
68 m 最大標高: 282 m |
累積標高(登り): 448 m 累積標高(下り): 559 m |
(2016/5/24 走行)
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