峠への招待 > ツーリングフォトガイド > ’2016 > 女木島
高松港の北々東約4kmの海上にあり、北々東軸約4km×北西軸約1kmの細長い島である。
男木島から約20分で女木島に到着する。穏やかな海と、遠くに点在する島を眺めているとあっという間に女木島だ。
港の入口では、大きな鬼の灯台が迎えてくれる。この島は桃太郎伝説が残る「鬼ヶ島」と言われている。
猫だらけの島から、今度は鬼だらけの島にやってきた。
降りたのはほとんど地元の人で、カメラを持った観光客が2、3人と自分だけだった。
「洞窟まで歩いて行けますかね?」 と地元の人に観光客の人が聞いているが、
「いや、行けないこともないですが大変ですよ。ずっと登りですから。40分ぐらいかかりますよ。バスがありますよ。」 なんて言われていた。
フェリーが行ってしまうと港には誰もいなくなって静まり返る。残されたのは自分だけになった。
女木島はぐるりと一周できるので、さっそく鬼ヶ島大洞窟を目指して走り出す。
洞窟までは標高差150mほどあるため、一応まじめに登らないと到着できない。
帰りのフェリーの時間も決まっているから、スケジュール通りに走らないと帰れなくなる。
すぐに雰囲気のいい林道が現れる。
まったく誰もいない、静かな一本道の林道の中、瀬戸内海の景色を左に見ながら徐々に登っていく。
大きくUターンすると、道は再びほぼ一直線に洞窟へと進んでいく。
まあ短い登りだが、静かで、海を眺めながらの登りというのも格別だ。
洞窟手前は激坂が待っているが、いい汗をかいて入口に到着する。
ここからは、派手な看板や、鬼のオブジェがいたるところに。なんだか一気ににぎやかな様相になってきた。
売店が営業していて、鬼にまつわるお土産が並んでいる。
お客さんが一人休憩していたが、ひょっとしたら店の人かな?
ここに来るにはバスで来るか、レンタサイクル(電動)で頑張って登ってくるしかないため、それ以外の時間は観光客もいなくなる。
入口で入場券を500円で買っていたら、中から係の人が出てきて驚いている。
バスがちょうど帰ったらしく、まさか誰も来ないだろうと思っていたらしい。
「よろしかったら、ご案内しましょうか?」
「いいんですか?」
「ちょうど今、バスが帰ったところですから」
「自転車ですか、じゃお時間ありますよね?」
「ええ、まあ・・・」 ということで、観光協会の方に特別に案内してもらいました。
手彫りだというこの洞窟に入ると、外の暑さからは想像できないほど涼しい。
中は高さもあり、頭がぶつかるような狭いところはほとんどない。本当にこれを手で掘ったのかと思うほど、広い洞窟だ。
桃太郎伝説をいろいろ説明してもらい、どうしてこの島が鬼ヶ島と呼ばれるようになったか、丁寧に詳しく解説してもらいました。
よかったです、案内してもらって。
一人でこの洞窟の中を見て回っても、なんだか得体のしれぬ不気味な鬼が至る所に置かれていて、きっといい印象は持たなかったかと思います。
多くの鬼の面が飾られているが、これは地元の中学生の作品だそうで、一つ一つ鬼の表情が違うので見応えがある。
ただ、さすがに観光化されすぎで、赤・青・緑など、色とりどりの鬼や、桃太郎が登場してくると、ちょっと洞窟らしくない・・・とも感じる。
見学を終えて外へ出ると、瀬戸内海の絶景が目の前に広がる展望台だ。
あれが〇〇島、その後ろが〇〇島、あっちが○○島と、説明してくれるが、どれがどれだかよくわからない。
オリーブで育てられた「オリーブ牛」や「オリーブハマチ」など、この土地ならではの特産品の話をきかせもらった。
海岸まで一気に降りてきて港へ向かう。
このあたり、夏は素敵な海水浴場で賑わうのだろうが、10月ともなると誰一人いない。
高松からほんの少しの距離なのに、こんなに静かな島があるなんて驚きだ。
13:20 女木島から再びフェリーで高松港へ。
今日は、この後小豆島へ向かうことになっている。
猫と、鬼と、フェリーだらけの一日です。
(2016/10/4 走行)
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