峠への招待 > ツーリングフォトガイド >  ’2019 > 立屋展望広場・林道李平線




朝風呂に入って、宿の二階へ上がってみるといきなり大展望が視界に飛び込んできた。

ちゃんと鑑賞できるように、大きな窓と椅子が用意されている。

さすが「パノラマホテル」だけのことはある。


昨日の疲れも回復し、いつものように豪快な食欲が戻ってきた。

当然こんな量のご飯では足りず、すぐにお櫃のお代わりだ。
 


二日目も好天に恵まれた。とにかく素晴らしい天気、文句なしの快晴だ。

出発前からもう全員ご機嫌だ。二日目というのは一番旅を楽しめる。完全にツーリングに浸れる一日だ。


宿も静かで空いていた。なんてもったいない・・・ゴールデンウィークだというのに。

気分よく、宿の前でスタート前から撮影大会だ。なんたって、いきなり絶景が目の前に広がっているんですから。
 


前半はほとんど下りだ。昨日頑張った分、午前中はダウンヒルをたっぷり楽しめる。

爽やかな五月の季節。風もなく、薄いウィンドブレーカーを着て走り出す。


いきなり絶景だ!とんでもない景色が目の前に広がる。

思わずブレーキをかけて止まってしまう。そのまま通り過ぎてしまうことができないほどの大展望だ。

早朝の澄んだ空気の中、一段と北アルプスの残雪が美しい。もう、ため息の連発だ。
 


首を左右に振らなければ全容が見渡せないほど視界が広い。

遮るものが何もない。電線も、高圧線も、民家もみーんな眼下の下だ。


ここに椅子とテーブルがあったら、文句なしの休憩所になるだろう。

あまりの素晴らしさに、しばらくはこの場を動けないほどだった。それほど大絶賛の眺めだ。
 


カーブを曲がると現れる新たな展望。次々変化するシーンに感動の連続だ。

明日越える嶺方峠はトンネルを抜けた時の衝撃が魅力だが、今日は刻々変化する景色に完全に参ってしまった。


こんな素敵な道が日本にもあるんだ、というぐらい感動の連続だ。

下っても下っても大パノラマが続く。もうお腹いっぱい。これ以上食べられませんって感じ。


この時期、この天候だから味わえる感動だ。
路面もいいし車もまったく来ない、貸し切りの山岳展望ルートだ。

もう、笑顔しかこぼれてこない。自転車でなければわからないこの感動。とにかく幸せに包まれたダウンヒルだった。
 


ずいぶんと下ってしまった。700mも下るとさすがに北アルプスの展望ともお別れだ。

新町橋を渡り、コンビニで食料を補充する。さて今日はここからどう走ろうかと検討する。


事前に考えてきたルートも、その日の天候、調子、状況ですぐに変更だ。

5万図を広げ、どのルートが面白そうか、安全か、快適か・・・ベテランの経験と勘からルートを導き出す。


今日は昨日よりは標高差も少ないが
、後半は宿まで大きく2つのピークを越えなければならない。

 


静かな山道をゆっくりと登りだす。

昨日ハンガーノックでグロッキーだった隊長も今日は元気だ。

きつい山道だが、どんどん先行して上からビデオを構えている。一晩でこれだけ回復するとはさすがだ。


押さざるをえないほどきつい所もあるが、それでも昨日に比べたらいいペースで登っていく。

標高も再び700mを越え、いよいよ最初のピークが見えてきた。


今日もピークにきっと東屋があるよ、なんて冗談言いながら登り詰めると、まさか本当に素敵な休憩所が現れた。

そして、またしてもこの大展望が目の前に飛び込んできた。思わず、「うわぁ〜スゲェ〜」と歓声があがるほどだ。
 


ここ立屋展望広場は「小川アルプスライン」のルート上にあるビューポイントだ。

事前に何も調べてこなかったので、この場所での大展望との出会いは感動的だった。


さらに、見事なまでの素敵な東屋。もう、条件揃いすぎていて怖くなるほどだ。

目の前のパノラマを眺めながら、今日も豊富な食料を調理し始める。


なんたって、
この時間、この馬鹿さ加減が最高に楽しい。

今日は何にしようかな?なんて手持ちの具材をすべて出してメニューを考える。


結局
最後は、あれこれ煮込んだ料理になってしまうが、それでも具材をおすそ分けしておいしい一品の出来上がり。

食後のコーヒーまでちゃんと用意して、モンベルのマグカップでいただくなんて、さすがでしょ!
 

コンビニのもつ煮
(本物きざみネギ入り!)

豚汁にいろいろ入れちゃえ
(切れてる卵焼き、かにかま)

棒ラーメンに具をいろいろ投入
(チャーシューうまかった)

今回好評だった
スライス餅と味噌汁の具


 

賑やかなクッキングタイムも終了し、大満足の昼下がり。

と、そこに現れたロングヘアーの美女。「こんにちわ〜」と我々に挨拶してくれる。


あまりにも
絶景にお似合いだったので、思わず撮っちゃいましたよ。

薄汚いおじさんたちよりよっぽど絵になります。なんか、いいポーズですよねぇ。
 


素晴らしい展望広場ともお別れだ。立屋の桜を見て下り始める。

下り始めてもまたまた絶景の連続だ。すぐに立ち止まって何度も撮影大会が始まる。
 


ご覧のシーンは、得意の「三角撮り」。実はこんなことやって撮っていたんですね〜

まあ、それほどまでして撮影したくなるほど素敵な景色の連続だ。


それにしても
、これほど一日中アルプスの大展望が見れるなんて、もう驚きの連続でしかない。

さすがに最後はもう「飽きました」ってくらいの感覚になってくる。
 


本日越える二つ目の山が目の前に見える。

一旦下ってそこから約600m近く登り返さなければならない。


本日の宿鬼無里の湯へ登ってゴールとなるのを避けるため、林道李平線を行くことに変更する。

5万図をよく見て、分岐を間違えないように行くが、それでも時々間違える。


そんなときやはりGPSは有難い。分岐を50mも行きすぎれば異変に気が付く。

ルートを設定していれば「オフコース」のアラームを出してくれる。


これが
地図のみだと、果たしていつミスコースに気が付くか・・ ・

しばらく気が付かず 、かなり登っちゃったり、大きくタイムロスしたことも過去に何度かある。

今回ガーミンに3度助けられた。 おかげで、ミスコースしてもほんのわずかのタイムロスで復帰できた。
 


午後になるとさすがに北アルプスの山並みも白く霞んでくるが、それでもこれだけの眺めを楽しめる。

時間もたっぷりあって、余裕の一日。こんな安心した平和なツーリングも珍しい。


とにかく、最高の一日だ。これでまだ明日も走れるのだから、もう何も言うことがない。

やはり二泊三日の旅は贅沢だ。
 


林道李平線のピークもついに越えて、本日は残り宿まで下るだけとなった。

やはり、最後に下ってゴールというのは気分がいい。コースを変更して大正解だ。


鬼無里の案内に導かれて気持ちい下りを楽しむ。

そして、見えてきた鬼無里の湯。今年もお世話になります。
 


完璧な一日だった。絶景の連続、ため息ばかりの一日だった。
こんな素敵なコース、ちょっと教えたくないぐらいだ。

さっそく風呂上がりに乾杯だ。ちょっと早く宿に着いて、この余裕、この贅沢さがさらにうれしい。
 


今宵は皆さん絶好調だ。

いい走りをした後はお酒もすすむ。よく飲み、よくしゃべり、よく食べた。


「鬼無里の水芭蕉」が次々なくなっていく。もう一本、ついでに部屋にもう一本・・・

二次会はまたビールからやり直し。つまみは豊富に持ってるし、酒はたっぷりあるし・・・こうでなくっちゃ。


話は盛り上がり、ニューサイの綿貫氏の話題に。あの人の文章はたまらない、あの人の世界は素晴らしい・・・

そんな話にますますお酒も減っていく・・・いやぁ楽しい一日、最高の宴だった。
 


 

(2019/5/5 走行)


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