峠への招待 > ツーリングフォトガイド >  ’2021 >  緊急事態宣言解除後 ポタリング




3/14 東京の桜が開花し、昨年と並ぶ観測史上最速の開花宣言となった。
3/21 新型コロナウィルス、二度目の緊急事態宣言が全面解除された。

いまだに終息の兆しも見えず、再度感染拡大の兆候も見られる中での解除となった。

ずっと自粛生活をしてきたけれど、さすがにこの気候と桜の開花を目にしては家に閉じこもってはいられない。


一人でのポタリングなら、誰とも会話しないし、接することもない。

心身の健康維持、ストレス解消、ダイエット、写真撮影、旅の小道具ネタ作り・・・それじゃぁ出かけるか。


今日のスタートは東京工業大学から。

桜の名所で知られるが、今までは自由に構内をお散歩できたのが、日々厳しくなってしまって・・・

ちょっと写真を撮って、呑川沿いにいつものお散歩コースをのんびり走り出す。


しばらく自転車に乗っていなかったけれど、街の中は明るいですねぇ。

いつもの春とまったく変わらない景色が広がっている。

唯一違うのは、行き交う人すべてがマスクをしていることだ。


自分もモンベルマスクをして走っているが、本当に日本人の真面目さがよくわかる光景だ。

桜がとにかくきれいだ。もう満開に近いかもしれない。

呑川沿いの公園もこんなに桜が見ごろだ。ここは子供が数人遊んでいるだけで穴場だった。


きれいな青空に桜が本当にお似合いだ。

呑川を辿っていくと正面に羽田空港が見えてくる。


コロナ禍の中、今日も飛べない飛行機が列をなして並んでいる。

緊急事態宣言が解除されたとはいえ、航空業界は厳しい状況が続いている。


大好きな「大森ふるさとの浜辺公園」にやってきた。

平日にも関わらず、かなりの人でにぎわっている。

これだけ開放的な公園なら、コロナの感染リスクも低いだろう。


菜の花の黄色が実にきれいだ。

広場にはママチャリが何台も並んで、太陽のもとで子供たちが元気に走り回っている。

いつもと変わらない、平和な光景が広がっている。


ローラースライダーが大人気。何度も何度も滑る子供たち。それを遠くで見守る母親。

暗い毎日の中、こうした元気で明るい姿だけが唯一の救いかもしれない。


首都高を渡る歩道橋から、はとバスの整備工場が見えた。

パッと視界に入ってきたのは、先ほどの菜の花と同じ色の、大量のはとバスの屋根だった。


走れないはとバス。需要がない、お客がいない、仕事がない・・・いったい何台止まっているのだろう。

もう隙間がないぐらいびっしりと駐車している。皮肉にも、ここが一番「密」かもしれない。

なんてことだろう、ちょっと前まではインバウンドでバスが足りない・・・なんて言っていたのに。


大井ふ頭緑道公園から、大井ふ頭中央海浜公園へと進む。

最高に気持ちのいい運河沿いの緑道だが、ここはほとんど人がいない。

休日になると、ピクニックやバーベキューをする人で賑わっていたが、今やそれも禁止だろう。


そしていつものお気に入り、京浜運河緑道公園へ。ここも運河に沿って桜が満開だ。

散歩する人、ジョギングする人がちらほらと見える。

しかしこんな絶好のロケーションにも関わらず、人の姿は少ない。だから自分のお気に入りなのだ。


コンビニでランチタイムの食材を手に入れて、運河沿いの階段で静かなソロクッキングの開始。

先日購入した、イワタニの「マイクロキャンプストーブ」と、ダイソーの「500円メスティン」を取り出す。

本日のメニューは、キャンパーから絶大な支持を得ている「ローホル」だ。(ローソンの冷凍ホルモン鍋)


これはとにかくうまいです。

そのまま火にかけて、好きな野菜を入れてぐつぐつ煮込めば出来上がり。

濃い味付けなので、なにもしなくてもずっとおいしくいただけます。


野菜以外にも、うどんを投入したり、ご飯を入れたりとレシピはいろいろです。

注意点はただ一つ。時間がたっぷりあるときにやること。具材があれば、小一時間は食べてられますので。


食後はメスティンでお湯を沸かして、コーヒータイム。

ダイソーの500円メスティンですが、なかなかいいですね。

詳しくは、旅の小道具で紹介したいと思います。


目の前の運河には船が行き来し、対岸には東京モノレールが通り過ぎる。

そして上空には、新羽田ルートの影響で飛行機が通過するようになった。

かなり低空で飛ぶので、肉眼でもしっかりと見ることができる。ズームで撮影すればJALマークもよく見える。


天王洲アイルへの道も、きれいに整備されて快適になった。

都会のど真ん中に、こんな憩いの遊歩道が整備されて本当にありがたい。


品川ふ頭橋を渡ると、右手に見える立派なビルは、かつてのJALビルだ。

まだまだJALが健全だったころ、何度か仕事で立ち寄ったことがあった。

今はCANONの社名に変わってしまったが、ここを通るたびに当時のことを思い出す。


コロナの影響で、街の様子がかなり変わってしまった。観光・航空業界は瀕死の重傷だ。

いままでできたことができなかったり、今まであったものが次々なくなっていることもある。

子供の明るさと、桜の美しさだけが唯一変わらないのかもしれない、と感じた一日だった。

(2021/3/24 走行)


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