峠への招待 > ツーリングフォトガイド >  ’2021 >  レインボーブリッジ・お台場



2021年10月21日(木)


しばらくレインボーブリッジも渡ってないなぁ。

前回行ったのはもう7年前か、早いものだ。ちょっと雲の多い天気だけど、軽くお散歩に行ってみましょう。


思い立ったら行動は早い。車にそのまま積み込んで、荷物も少な目に芝浦を目指す。

レインボーブリッジの真下の駐車場にデポして、いざ天空へ。

例によって、出来の悪い”下駄”を履いて入場。前回は住所と名前を書いたけど、もういらなくなった。


レインボーブリッジを自転車で渡れるんですよ! って知ってますよね。

あの橋を乗って走れたらどんなに素敵な眺めかと思いますが、残念ながら乗車しては渡れません。

あの下駄を履いて、ずっと押していかなければなりません。それでも想像以上の「絶景」を拝めます。


まあ、自転車でわざわざお台場まで行こうなんて物好きは少ないので、自転車は少ないです。

エレベーターで天空まで一気に上昇すれば、あとは大都会東京の景色が広がってくる。


エレベーターを降りて、歩道に出るとそこは轟音鳴り響く騒音の世界だ。

右手に広がる東京湾を見下ろしながら、左手には大型ダンプを始め、ゆりかもめまで走る交通の大動脈。


不思議な組みあわせの狭間を、人力の小さな手押し自転車がトコトコと歩いていく。

真横を強烈なスピードで通り過ぎるトラックは、さすがに恐ろしさを感じる。

なんでこんなに皆さん急いでいるのでしょう? と思わず運転手の顔を見てしまったりする。


”下駄”は、車輪が小さいので苦労する。ちょっとした段差ではつまずいて、下駄が前転しそうになる。

もっといい車輪はいくらでもあるが、さすがにそこまで予算はないだろうな。


絶対に乗車してはいけないとあちこちに書かれていて、監視カメラで見られている・・・らしい。

確かに、乗って下りたくなる場面も多いけれど、歩行者やジョギングしている人も多いので乗車禁止は正しい。


滅多にお目にかかれない、高い所からの東京湾はなかなか見ごたえがある。

これで三度目になるが、いつ来てもスケールの大きさと、大都会東京の凄さを肌で感じることができる。


長い長いスロープを降りきるとお台場に上陸だ。

東京オリンピックも終わり、この街はどうなってしまうのだろうと気になっていた。


昔に比べて、何か暗い、寂しさと廃墟感を感じたのはなぜだろう?

あちこちで工事が行われていて、壊しているもの、作られているものが入り乱れている。

人の進入を遮断したエリアが多数あって、昔のようなリゾート感覚の別天地は消え去ってしまった。


高層マンションが立ち並び、高額な物件が完売だそうだ。

めちゃくちゃ広い防災公園。誰一人利用していない中を、のんびりと走る。


人口が多いのか、それとも暮らしにくい街なのか。なんだか理解しがたい光景が目の前に広がる。

しかし海が目の前にあるというロケーションはやはり魅力だ。


大都会東京に、これだけ素敵な要素が詰まったエリアも珍しいだろう。

人工的な面も多々あるが、やはり人はこうした街づくりに魅かれるのもよくわかる。

山好き、峠好きのサイクリストがここで癒されるぐらいだから、やはり素敵な環境に違いない。


ちょっとそこまで買い物に・・・という街ではない。

移動するにもかなりの労力を必要とする。下町や、商店街が連なる庶民の街ではない。


しかし景色はやはりおしゃれだ。この地に住めるだけで満足感を味わえる人も多いだろう。

夕暮れになって素敵な海沿いの遊歩道を散歩したら、映画のワンシーンのような光景に至る所で出会える。


それにしてもお台場も人が少なくなった。

コロナ禍の影響だろうが、こんなお台場はちょっと見たことがない。


ガンダムの前だって、カップルが数組写真を撮っているだけだ。

唯一賑わっていたのが、修学旅行の学生が楽しそうに歩いていたことだ。


お台場は走るところはほとんどない。乗車禁止のエリアもたくさんある。

綺麗に整備された歩道を、優雅な景色を眺めながらのんびり歩いて移動するところだ。

フジテレビを眺め、よくわからない自由の女神、そして遠くから眺めるレインボーブリッジを見て佇む。


レインボーブリッジはやっぱり美しい。橋ってホント綺麗ですよね。

日本の建築、特に橋の美しさは全国どこへ行っても感じる。

高層ビル群とレインボーブリッジの共演。そして自由の女神。なかなか絵になっている。


軽く一周して再びレインボーブリッジへ戻る。帰りは右側の”ノースルート”へ。響きがカッコイイ。

行きと帰りで景色が全然違うところがこの橋の魅力。


遠くスカイツリーを眺めながら、じりじりと緩い坂を登っていく。

行きはエレベーターで登ってしまうが、帰りは自力で登るため結構押し歩きは体力を使う。

それでもこの雄大な眺めに思わず感動してしまう。こんな雄大な東京を見ることができるなんて幸せだ。


東京タワーも次第に大きく近づいてくる。

停泊中の船、航行中の船。大きくてゆっくり動く物。小さくて素早く動くもの。そして動かないもの。

なんだかこんな高い所から全てを見渡していると、心洗われる不思議な感覚になってくる。


自転車なんてここではホントちっぽけな存在だが、小さな旅を盛り上げてくれる主役だ。

やはり何度来ても感動する。滅多に行くことはないだろうが、一度この眺めを拝むべきだと思う。

 

距離: 14.7 km
所要時間: 2 時間 45 分 11 秒
平均速度: 毎時 5.3 km
最小標高: 0 m
最大標高: 59 m
累積標高(登り): 151 m
累積標高(下り): 151 m


(2021/10/21 走行)


峠への招待 > ツーリングフォトガイド >  ’2021 > レインボーブリッジ・お台場