峠への招待 > ツーリングフォトガイド >  ’2021 > 世田谷公園 ・駒沢公園




世田谷公園は意外と近いのだが、あまり訪れることはなかった。

自転車で走り回れる公園ではないので、どうしても行く機会が限られる。

それでも久しぶりに行ってみると、意外なほど素晴らしさに魅了されてしまった。


秋の気配も深まりつつある平日の午後、世田谷公園を訪れると素敵な赤レンガ造りの建物に目を奪われた。

この公園の最大の魅力、「ミニSL」の駅舎の建物だ。

周囲の風景に見事に溶け込んだ、ちょっと都内とは思えないような瀟洒な建築物だ。


ミニSLは週に3日程の運行で、今日は残念ながらお休みだ。

運行しているときの賑やかさは以前見たことがあるが、逆にこうした静寂の光景は初めてだ。


静かなミニSLの駅舎やレールを見ているだけで、なぜか心が癒される。

多くの廃線跡や朽ちた駅舎のような静けさだが、ここはそんな暗さはみじんもない。

週末になれば多くの子供を乗せたSLが前方から走ってくる。そのシーンが目に浮かぶ。


一周約2分、小型蒸気機関車(電気式)、客車5両の小さな乗り物だ。

美しいカーブを描いた軌道がとても素敵だ。絶好の撮影ポイントだろう。


動いていないSLには誰も興味がないらしく、周囲は誰一人いない。

おかげで余計なものが一切映らなく、好きなように写真を取ることができる。


いい時に来たものだ。秋に訪れたのは初めてかもしれない。

木々の色づきと落葉が何とも言えぬ美しさを醸し出している。


子供の遊び場にはこう書かれている。「自分の責任で自由に遊ぶ」

禁止や制限の多い世の中で、このメッセージは素晴らしい。

昔は何でも自分で考え、判断し、そして責任をとった。今、こうした教えが強く必要だろう。


仲間と外へ出て遊び、火を焚き、木を伐り、道具を使う。

一見すると、危険なことをしているように見える子供もいるが、大人は注意せず見守るだけ。正解だ。

閉じこもってテレビゲームばかりしていないで、ここで遊ぶべきだ。


SLも展示されている。そしてその横にはスケボーパークもある。

公園の周囲は自転車で走れるが、自転車のための道ではない。自転車はあくまで脇役だ。


噴水公園は文句なしの開放感だ。

ここのベンチに座っていたら、何もかも忘れて心癒されること間違いなし。


噴水内には自転車は進入禁止だが、それ以外は自由に乗車できるのも素晴らしい配慮だ。

素敵な公園だ。うるさいことは言わず、利用者の気持ちに応えてくれる公園だ。


そのまま駒沢公園へ向かう。

紹介するほどもない有名な公園で、とにかく暇さえあれば訪れる公園だ。


コロナ禍でジョギング、ウォーキング、自転車散歩が急増し、平日でもかなり混んでいる。

それでもちょっと穴場のエリアには人も少なく、秋の気配を味わうことができる。


そしてもう一つのお目当てはこの子たち。

ある場所で、熱心な方たちに支えられている地域猫たちだ。


いつも元気な姿を見せてくれて、栄養たっぷり元気そうに暮らしている。

こんな素敵な公園を維持している世田谷区、やっぱり凄いや。


(2021/11/4 走行)


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