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2022年9月25日(日)


台風一過、久しぶりの好天秋晴れ。爽やかな空気の中、今日はこのコースを行ってみよう。

川崎市中原区のホームページで、こんなパンフレットを見つけた。

https://www.city.kawasaki.jp/nakahara/page/0000026230.html
 

いつもは多摩川沿いばかりを走っているので、こんな散策路があるとは知らなかった。

コースは全部で6つ。ぐるっと周回できそうなコースに仕上げて、さあ出発だ。

1.歴史の道探訪 中原街道コース
2.水辺と緑の散策 二ヶ領用水、渋川コース
3.多摩川散策と等々力緑地コース
4.中丸子、緑道をつなぐ花と緑の散策コース
5.江川せせらぎと市民健康の森散策コース
6.七福神めぐり


スタートは田園調布駅から。空が青い。すっかり秋の気配になってきた。

久しぶりの好天で、駅前も多くの人や車で賑わっている。ちょうど騒ぎが途切れた瞬間を狙って一枚。

丸子橋を渡って武蔵小杉方面へ向かう。


まず最初は「西明寺」へ。静かな住宅街の中に広々とした境内が広がる。

天気も良く、散歩ついでに訪れる住民を目にする。


【西明寺】
中原街道沿いにある、 徳川家所縁のお寺です。 こちらの大黒天は一木作りで、木食上人の作と伝えられる江戸時代のものです。 中興開山の祖、北条時頼公の像が現存しています。 (武蔵小杉駅から徒歩15分)

その先、等々力緑地は多くの人で賑やかだ。実に広いエリアで気持ちいい。

池で小休止。木陰で休んでいると、ここが多摩川のすぐ近くだということを忘れてしまう。


「東樹院」「宝蔵寺」と続けて訪れる。きれいに掃き清められた境内は、実に厳かだ。

やたら自転車なんて持ち込んだら怒鳴られそうな雰囲気だ。


【東樹院】
美しい庭がある東樹院の毘沙門天は、長禄の昔、この地の豪族により発見された由緒あるものです。現在は山門脇のお堂の中に、この地を見据えるように立っています。 (武蔵小杉駅、バス停1番線、蔵前経由中原行き 蔵前下車徒歩1分)

【宝蔵寺】
歴史の重みを感じさせる山門に、 素朴な本堂がよく似合います。 宝蔵寺の本尊は、 子育て地蔵菩薩です。(武蔵新城駅から徒歩8分)


「安養寺」から武蔵新庄駅を越えると、「江川せせらぎ遊歩道」が始まる。

【安養寺】
安養寺の本堂は、 ユニークで近代的なコンクリート造りになっています。 これは関東大震災の被害の後、 仮堂だったものが生まれ変わったものです。安養寺の福禄寿も現代的です。 正月にはそてつの霜除けできれいに飾られ、春には桜の花で賑わいます。 (武蔵新城駅から徒歩3分)


こんな近くに、こんな素敵な遊歩道があるなんて全く知らなかった。

二ヶ領用水はよく行くのだが、その側にこうした遊歩道があったとは驚きだ。


きれいに整備された遊歩道が、車道に沿って静かに延びている。

もちろん自転車は乗車禁止だ。ゆっくり押しながら川を覗いてみると・・・おぉ、いますね!ザリガニ君だ!

こんな大きなザリガニがいるんだ! こんな都会に・・・なんて素敵な環境なんでしょう!


素晴らしい散策路だ。そして実にきれいに維持管理されている。

ゴミひとつなく、安心して散策できる木道がずっと続いている。


休憩所、案内図も完備されていて、本当に行き届いた小道だ。

端から端まで歩いて戻ってくれば、最高のお散歩コースだ。


地域住民の努力であろう、これほど美しい遊歩道がこんな都会にあることにとにかく驚いた。


こんな看板が設置されていた。次回の清掃日とボランティアの募集だ。

これだけの遊歩道なら、住民の方もさぞかし自慢のことだろう。


全長3kmほどをのんびり、ゆっくり歩いて矢上川に合流する。


井田山・市民健康の森の激坂を登って、井田病院脇から再び矢上川へ急降下する。

この急坂に暮らす住民は大変だ。下から自転車を必死の形相で押して登ってくる親子とすれ違った。


矢上川は川幅も広く、まっすぐ続く側道が気持ちいい。

車も全く通らず、こんな静かな所が近くにあったことが驚きだ。


新幹線の下をくぐると矢上川は突き当たり、左右に別れる。

刻々と変化する道筋で、ちょっとしたツーリング気分に浸れる。

「大楽寺」はその先の川沿いにある。

 


【大楽寺】
真言宗智山派で開山は不明です。 交通量の多い県道のすぐそばにありながら、 その喧噪が嘘のように静かな境内です。 大楽寺の三重塔は美しく、 その前庭の境内は隣接する大楽幼稚園の園庭とも共用になっているので、 塔参拝は幼稚園にも許可を申し出たほうがよいでしょう。 (元住吉駅から徒歩13分)


山門脇の水子地蔵はかなりの迫力だ。


元住吉駅を経由して平和公園へ立ち寄る。

野外音楽堂では「平和公園まつり」が開催されていて、賑やかな踊りで盛り上がっていた。


平間駅を抜けると多摩川が近づいてくる。

いつもなら多摩川サイクリングコースを行くところだが、今日は別コースだ。

一本住宅街に入った道は、交通量も少なく実に走りやすい道だ。こんな道も知らなかった。


しばらく行くと、正面に大きな鳥居が見えてきた。「丸子山王日枝神社」だ。

あまりに道筋が快適だったので、「無量寺」を通り過ぎてしまった。


「日枝神社」のすぐ先に、本日最後の「大楽院」がある。

大楽院
大楽院は、牡丹で有名な奈良県長谷寺の直轄寺院です。 新丸子駅東口商店街を抜け、 まっすぐにつき当たると、 水子供養の文字の入った赤い旗が出迎えてくれます。 境内には新四国八十八ヶ所お砂踏み霊場があります。 (新丸子駅から徒歩5分)

すぐに丸子橋が近づいてくる。多摩川に戻ってくるとなんだか別世界の感覚だ。

急にいつもの慌ただしい、そして車で騒々しい光景が目の前に広がってきた。


実に不思議なコースだった。

いつもの多摩川からほんの少しだけ住宅街に入っただけなのに、まったく違う雰囲気だった。

走る前はほとんど期待していなかったけれど、どうしてどうして・・・素晴らしいコースの連続だった。


多摩川沿いばかり走っていないで、これからは寄り道してこのコースを行くことにしよう。

特に「江川せせらぎ遊歩道」は文句なしの憩いの場だ。とにかく気に入った。


最後は、ゴールの丸子橋から新幹線と東急線を眺めておしまいだ。

いやぁ、ホント楽しくていいコースでした。


 
距離: 22.6 km
所要時間: 2 時間 57分 30 秒
平均速度: 毎時 7.5 km
最小標高:  11m
最大標高:  45m
累積標高(登り):  62m
累積標高(下り):  74m

(2022/9/25 走行)


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