峠への招待 > ツーリングフォトガイド >  ’2025 > 関西・九州さんふらわあ旅A 臼杵磨崖仏・大入島



2025年10月5日 (日)


船旅の楽しみは、船上からの日の出なのだが、残念ながら今朝は雲が多くて見ることができなかった。
これまでほぼ100%日の出を見ることができたので、残念で仕方がない。まあ、こんな時もあるさ。

さて、朝の船内は皆忙しい。朝食の時間も短く、うかうかしていると食べる時間もなくなってしまう。
まあ、これまで何度も乗船しているのでこちらも慣れたもの。

空いたころを見計らってゆっくりと朝食を済ます。
入港直前までコーヒーをいただき、株主としてアンケートにいろいろと意見を書いておいた。


二日目がスタートした。大分港に入港してからはかなり慌ただしいことになる。
ここから走りだすのかというとそうではない。いきなり輪行で上臼杵駅まで移動することになる。

そう、今回の旅の目的の一つが「摩崖仏巡り」なのだ。
2022年10月に、仲間と走った国東半島の摩崖仏巡りが実に楽しかった。

こんなスタイルのツーリングは初めてだったので衝撃を覚えた。その完結編として再度大分へやってきた。
臼杵摩崖仏を見に行くために、大分港から大分駅へタクシー輪行する。

バスに乗れるかと思ったが、運転手に断られた。予想通りやっぱりだめか・・・
しかたなくタクシーを手配して大分駅へ急ぐ。


分刻みのスケジュールなので、何かアクシデントが起きると計画が台無しになってしまう。
タクシーも無事に来てくれて、大分駅に無事に移動することができた。


朝から大忙しだ。大分駅 8:19発の列車に乗車することができた。
1本遅れるだけで予定が大幅に狂ってしまうので助かった。

車内で持ってきた臼杵摩崖仏の資料に目を通す。やはりここの摩崖仏を見ないことには納得できない。
国東半島の摩崖仏巡りを思い出しながら、期待に胸が高鳴る。 


上臼杵駅で降りる。本当は臼杵駅で降りるべきだが、こちらの方が臼杵摩崖仏に近い。
降りたのは、なんと自分一人だ。こんな観光地なのに、自分一人とは驚いた。


降りた駅は、小さなローカル駅だ。
誰もいない駅舎の中をじっくり観察してみる。

折り鶴が飾られ、摩崖仏のポスター、カレンダー、そして小さな文庫まである。
そして1枚の写真。いったいいつの写真だろうか。この駅舎前で撮られた写真が飾られてあった。


木造の駅舎が実に渋い。無人駅のようだが、いったいどのように管理されているのだろう?
ちょっと気になって、帰宅後調べたらこんなことが分かった。


ホームを含む土地はJRのもので、管理は基本JR。
駅舎に関しては臼杵市のもので、その管理は臼杵市。

https://www.usukilife.com/post/2024sep11
https://www.usukilife.com/post/2024sep25


上臼杵駅からゆっくりスタートする。今朝まで船内にいたのに、もうこんな所まで移動してきている。
輪行の便利さ、行動範囲の広さをつくづく感じる。

5km走ると「国宝臼杵石仏」の入口が見えてくる。

https://sekibutsu.com/

さっそく受付で出迎えてくれたのはこの子。
見学者の足元で、とっても邪魔なのにどこうともしない。触り放題のとってもかわいい猫だ。

もちろんしばらく猫と遊んでから石仏見学へ。


さあいよいよ念願の臼杵石仏の見学の時が訪れた。

国東半島の摩崖仏巡りツーリングでは、各地の摩崖仏を訪ねる広範囲の見学だった。
時には登山?並みに登らされ、時にはオリエンテーリング並みに迷うほどハードな見学だった。

しかしここは全く違う。見学ルートがしっかり用意され、足元も整備され案内板も完備している。
案内通りに歩いていけば、全てを完璧に鑑賞することができる。


臼杵石仏(磨崖仏)

古園石仏大日如来像に代表される臼杵石仏(磨崖仏)は、平安時代後期から鎌倉時代にかけて彫刻されたと言われています。
その規模と、数量において、また彫刻の質の高さにおいて、わが国を代表する石仏群であり、平成7年6月15日には磨崖仏では全国初、彫刻としても九州初の国宝に指定されました。
その数は、60余体にもおよび、このうち59体が国宝となりました。
石仏群は4群に分かれ、地名によって、ホキ石仏第1群(堂ヶ迫石仏)、同第2群、山王山石仏、古園石仏と名づけられました。
それぞれに、傑作秀作ぞろいであり、表情豊かな御仏の姿は、みる者の心にやすらぎをあたえてくれます。
また、平成29年には古園石仏群の手前右側の岩壁に刻まれた2体の「金剛力士立像」が国宝に追加指定され、これにより臼杵石仏(磨崖仏)の国宝の数は合計で61体となりました。
※ ホキとは、「がけ」という意味の地名です。

https://sekibutsu.com/about


最初に現れたのが「ホキ石仏第二群」だ。

こんなに簡単にお目にかかれるとは驚いた。いかに前回が大変だったかを思い出す。
うーん、見事だ!その迫力、表情、風格、美しさ・・・これほど近くで見れることに感動する。


前回の「熊野摩崖仏」のような、感動的な出会いはないものの、また違った感動を味わえる。
色々な角度から写真を撮ってみるが、どこからもその歴史の重みが伝わってくる。素晴らしい!


その先も次々に石仏が登場する。
これほど短時間に、そして手軽に鑑賞できることにあらためて驚く。

全てが完璧に管理されていて、まるで美術館にいるような美しさと重厚さに包まれている。
いつまでも歴史ロマンに浸っていたくなるほどだ。何だろう、この引きこまれる魅力は・・・


ぐるっと一周鑑賞して戻ってくると、またまた猫ちゃんがお出迎えしてくれた。
もう、かわいくてかわいくて、独り占めしてずっと一緒にいた。

昨日も猫に会えたし、今日もさっそくこの状態だ。もうたまりませんね。


猫と遊んでいて少々遅れ気味だ。急いで走りだす。
これから佐伯港をめざすのだが、その前に臼杵駅へ向かって少々町並みを見学だ。

途中に小さな摩崖仏があるので立ち寄ってみた。
道路脇から歩いて少々登っていく。

畑の中を歩いていくと、「こんにちわ」と挨拶される。
「この先に摩崖仏ありますよね?」「ありますよ〜」と丁寧な対応をしてくれる。

竹林と畑に囲まれた場所に、立派な覆屋(おおいや)に守られた石仏が現れた。
こうして一つ一つを訪ねるスタイルは大変だが、これはこれでまた魅力がある。


臼杵の町に入ってきた。人の姿も少なく、静かな風情が漂っている。
気の向くまま、好きな通りを自転車を押して歩いて行く。


臼杵の町並み
大友宗麟が、丹生嶋(現在の臼杵公園)へ城を築いて以後、明治維新を迎えるまで臼杵は城下町として、あるいは商業都市として栄えてきました。現在でも市内の仁王座や横町、浜町周辺を歩いていると、どっしりとした量感溢れる門構えの武家屋敷跡や白壁の土蔵などが立ち並び、往時の城下町の姿や商業都市としての名残をとどめており、町全体に静かで落ち着いた風情が感じられます。
https://www.city.usuki.oita.jp/docs/2014013100426/


まるでタイムスリップしたかのような、映画のセットにでも出てきそうな美しい町並みが現れた。
ゆるい坂を登っていくと「二王座歴史の道」の案内があった。


二王座歴史の道
臼杵城のお膝元に位置する二王座は、阿蘇山の火山灰が固まってできた凝灰岩の丘で、あちこちの岩を削り取って道を通しました。狭い路地のいたるところに城下町特有の面影が残っていて、高い石垣、重厚感のある瓦屋根、白壁の建物や多くの寺院が坂道沿いに長く続きます。
旧真光寺の前は「切り通し」と呼ばれる、臼杵を代表する景観のひとつです。特に、雨が降った後の濡れた石畳は雰囲気があります。
平成5年11月には、国の都市景観100選にも選ばれています。


まるで時代劇のセットの中にいる感覚だったが、突然郵便配達のバイクが現れて現実に引き戻された。

素敵な町だ。ゆっくり歩いて散策すのが実に魅力的だろう。


またまた猫ちゃんに出会い、臼杵城を眺めて臼杵の町をあとにする。
臼杵の駅前でラーメンでも食べようかと思っていたのだが、店が全然ない。

まだそれほど空腹ではないので、手持ちのチョコレートでエネルギー補給して走りだす。
前半の臼杵石仏の観光と、臼杵の町並み見学で、もうかなり満たされてしまった。

しかし今日の予定はまだまだこれからたっぷり残っている。
全てを無難にこなすには、決められたスケジュール通りに消化していかないと全てが台無しだ。


ここからしばらくは辛いコースが待っていた。

臼杵の町からは、いきなり山道へと変化する。いきなり山越えの様相だ。
この先待ち受けるいくつものトンネルに向かって、本格的な登りの開始だ。


最初のトンネル「新臼津トンネル(1649m)」が長く辛かった・・・
車道を走らざるをえず、結構な交通量と轟音の中を怯えながら通り抜けた。

テールランプはちゃんと目立っているか? 危険な路面はないか? 出口はまだか? と不安の連続だった。
いくつかのトンネルを越えて再度登り返し、再びトンネルの連続。

できればこのルートは走りたくないが、他に迂回路がない。
そんな様子を動画でご覧ください。

●Youtube 動画 臼杵から佐伯港へ https://youtu.be/qGACDHKvwRw


臼杵の町をでて、2時間かかって佐伯港が近づいてきた。やっと海が見えて緊張感から解放された。
佐伯港からは、大入島(おにゅうじま)へフェリーで渡る。

小さな島だが、一周してくるのにちょうどいい距離だ。
限られた時間しかないが、綿密に時刻表を検討して今日の予定に組み込んだ。


さっそく乗船手続きを済ます。乗船を待っていると、またまた猫が寄ってきた。
やっぱり猫の方も人を見抜く能力があるのだろう。

お腹をすかしている様子だったので、昼食用に買ったおにぎりをひとつ食べさせてあげた。
仲良しの二匹はガブガブ食いついて、あっという間に食べつくしてしまった。仲良く元気で頑張るんだよ!


小さなフェリーがやってきた。
目の前に見える大入島までは、乗船時間ほんの10分程だ。

離島というイメージはなく、ちょっとそこまで、といった感じ。
14:15便に乗って、16:00便で帰ってくる予定だ。よって、島であまりのんびりしている余裕はない。


フェリーが接岸すると、数名の観光客が徒歩で降りてきた。
どこを見てきたのだろうか? 事前にこの島のことを何も調べてこなかったので知りたくなった。

こちらからは、自分以外に自転車の二人が乗船した。
この二人、何だろう? 地元の人? それとも観光?


あっという間に大入島についてしまうので、自分の自転車も立てかけてあるだけだ。
自転車の二人はどうやら観光のようだ。レンタサイクルで来たようだ。


ところで、大入島とはどの辺りにあるのかお分かりだろうか? 大きな地図で確認しておこう。


この方が大入島を詳しく紹介しています
https://inakade-ho.pya.jp/kisetu/tabi_9/161102/000.html

下はガーミンの走行記録だ。一周約17kmほど。右回りでぐるっと一周してきた。
猫ちゃんにおにぎりをあげてしまったので、残りのおにぎりでお腹を満たす。


港を出れば、あとは無人島かと思うぐらい人に会わない。車なんて滅多にすれ違わない。

静かで美しい海岸美が続く。本当に穏やかな島の風景だ。
小さなトンネルも雰囲気がある。神社もなかなか重みがある。


小さな入り江の脇に、「伊能忠敬 大入島測量宿泊地」と書かれた記念碑が建っていた。


AIによると次のように解説されている

「伊能忠敬は第7次測量(文化7年・1810年)で大分県沿岸を測量しており、大入島を含む佐伯湾周辺も調査しました。記録上、大入島(当時の佐伯藩領)では島内の庄屋宅や、近隣の佐伯城下(現在の佐伯市中心部)の宿に泊まりながら島影の測量を進めました。」


こんな所まで本当に測量に来たとは! 凄すぎる。現代でさえ、ここまで来るのに一苦労なのに・・・
そしてまたまた島の猫ちゃんを見つけて少し遊ばせてもらった。

1時間半かけて、ゆっくりと島を一周してきた。短時間だったけど、とても心穏やかなひと時だった。
16時のフェリーに乗船する。レンタサイクルの二人も同じく乗船してきた。


さあ、まだまだ忙しい。今日もまたこれから大移動が待っている。
とにかく毎日移動、移動のツーリングだ。これから輪行して宮崎へ向かう。

港から佐伯駅まではごくわずか。
すぐに輪行して、予定していた列車の1本前に特急券を変更してもらった。


18:10発→17:17発に変更してもらったので、今日の夜がかなり楽になる。
車内はガラガラだ。まあ、当然だろう。

今からこの路線で宮崎へ行く用事のある人などいないだろう。
おかげで2時間の乗車時間をたっぷり楽しませてもらった。


本日のビジネスホテルは、宮崎駅から少々離れている。1kmもあるので徒歩では無理。
当然タクシーでゴールインとなった。

このビジネスホテル、全国にあるチェーン店だが、株主優待で特別価格で泊まることができる。
今の時代、朝食付きでこの価格は実にありがたい! 設備も食事も十分満足できる内容だ。

ということで、今日一日は大変な移動だった。
明日はゆっくりできるのか・・・なんてことはない。明日も朝から輪行が待っている。

明日の朝のタクシーを予約して、そしてホテルの部屋で一人反省会で終了となった。
ふー、忙しい一日だった・・・しかし、ここまで予定通り、完璧だ。ノントラブルだ、素晴らしい!

 

 
距離: 63.2 km(フェリー2.4km含む)
所要時間: 6 時間 30 分 21 秒
平均速度: 毎時 9.7 km
最小標高: 6 m
最大標高: 170 m
累積標高(登り): 443 m
累積標高(下り): 418 m

(2025/10/5 走行)


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