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2025年10月7日 (火)


6:14 船上からの美しい日の出。やはり何度見ても感動する。

何も考えず、ただただ眺めているだけで時が過ぎる。だから船旅はやめられない。


名物の「さんふらわあさつま揚げ」。今朝は多めに3つもいただいた。

7:40入港予定だから、朝食はかなりゆっくりできる。
食後のコーヒーをいただきながら、今日の予定を頭の中で整理する。


大阪港に近づいてきた。大阪・関西万博も間もなく終了だ。
「さんふらわあ」は、この万博会場のすぐ横を通過する。

船上からも肉眼で大屋根リングが確認できるほどだ。
そして見えてきた物流j基地の数々。

ガントリークレーン、ストラドルキャリア、40ftコンテナ、物流倉庫、大都市の景観・・・
一晩寝ると、景色もこれだけ変わるのかと驚くばかりだ。


いつものように、大型トラック、乗用車、バイクが下船して、最後に自分が歩いてゆっくりと下船する。
毎度のことで、最後は係の人に見送られて「トリ」を勤める。これがまた快感だ。


下船の慌ただしさがが済んで、すっかり静かになったところで記念撮影だ。

皆さん、写真を撮る余裕もなく、さっさと港を去っていく。
自転車ならこうして「さんふらわあ」と一緒に撮影できる。


さあ、最終日になった。今日も盛りだくさんのメニューが待っている。

四日間のスケジュールを細かく考えてきた。今のところ100%順調にこなしてきている。
今日の予定は、大阪港から「河内天美駅」まで走って輪行、奈良県の「飛鳥駅」まで一気に移動する。

港を出ると、大阪名物の「さすべえ」装着の自転車が次々視界に入る。
4月からは、これは違法?合法? どっちなのだろう?

そして大和川に沿った自転車道を軽快に走る。
すると自分の横を一台のロードが軽く追い抜いて行った。女性サイクリストだ。
なかなか奇麗なフォームで走る姿に惹かれて、ちょっと後ろから追いかけてみた。


こちらの自転車には全く興味がないようで、見向きもせず飛ばしていく。
平日の朝だ、休みをとってサイクリングかな? なんて感じで途中まで一緒だった。

大和川沿いの道を走るのはもう三度目になるが、実に走りやすくていいコースだ。


のんびりとお散歩したいところだが、輪行の時間が迫っているのでゆっくりできない。
何が何でも10:16発の電車に乗らないと、今日のスケジュールをこなせない。

河内天美駅まで17km。1時間で行くには、かなり急がないと間に合わない。果たして大丈夫か?


街中に入ると信号待ちで結構時間をロスする。
駅はどこだと探しながら、なんとか40分前に到着。よし、これなら間に合う。

しかし街中の小さな駅で、輪行する場所がない。しかたなく、歩道の端っこで視線を浴びながら輪行する。
間に合った。これで予定通りの電車に乗れる。もう、ドキドキものだった。


初めて降りる飛鳥駅。さすがに観光地だけあって立派な駅だ。

それにしても暑い。すでに31℃ もある。いったい秋はどこへ行ってしまったのか?
あまりに暑くて、組み立てる場所を探すのに苦労する。結局、トイレ前の日陰を見つけて組み立てた。


実はこの周辺は一度走っている。「飛鳥・山の辺の道」(2015/10/18)

今回はコースを変えて、朝風峠〜せんとの道ルートを辿ろうと考えた。

時刻はもうお昼近くだ。まずは「国営飛鳥歴史公園」へ向かう。


せっかくここまで来たのだから、少々見学してみようと「高松塚壁画館」へ。

好きな方にはたまらない展示が数多く、古代ロマンの世界へ導いてくれる。

国営飛鳥歴史公園

国営飛鳥歴史公園の特長は、公園といってもフェンスなどで仕切られている訳ではなく、「高松塚周辺地区」「石舞台地区」、「甘樫丘地区」、「祝戸地区」、「キトラ古墳周辺地区」の5地区からなり、総面積約60haで甲子園球場の約15個近くの広さがあります。また、その周辺にはのどかな田園風景が広がりその中に遺跡や古寺が多く点在しています。
https://www.asuka-park.jp/area/


高松塚壁画館

高松塚壁画館は特別史跡「高松塚古墳」に隣接し、館内には、壁画発見当時の精密な壁画模写「現状模写」をはじめ、剥落や汚れを加減した模写「一部復元模写」、さらに凝灰岩に漆喰を塗り再現した「再現模造模写」、棺を納めていた石槨を復元した「石槨模型」のほか、副葬されていた太刀装飾金具、木棺金具、海獣葡萄鏡などの「副葬品レプリカ」を展示し、高松塚古墳の全貌をわかりやすく紹介しています。
https://www.asukabito.or.jp/hekigakan.html



続いて、案山子路(かかしロード)から朝風峠へ向かう。
30回目を迎えた案山子コンテストが9/27-28に行われたようで、棚田の両脇に多くの案山子が展示されている。

今回のテーマは、大阪・関西万博にちなんで「世界の人がこんにちわ」だそうだ。
とっても大きいジャンボ案山子がとにかく目立っていた。


案山子路(かかしロード)を楽しく登っていくと、朝風峠の石碑が現れる。


石碑には以下のように記されている。
「飛鳥時代の聖なる山の一つ南淵山と眼下に飛鳥川の清流を望む景勝の地。平城京の長屋王家木簡に「旦風」「竹野王子」「竹野王子山寺」と記したものがあり、「旦風」は「あさかぜ」と読み、現在、明日香村稲渕の龍福寺境内にある竹野王層塔銘文の「朝風」にあたると考えられている。


ちょうどハイキング仲間が休憩中で、楽しそうにお喋りしていた。
ちょっと写真を撮りたかったが、邪魔になるので峠の写真を撮ってすぐに下り始める。


この旅初めての「峠」だった。
峠越えを目的にするなら、もっと色々なコースも考えられるが、今回は峠が目的ではない。

明日香村の静かな里山の小道を辿る。こうした古き良き日本の田舎道が至る所に広がっている。


この辺りは、どこを辿っても美しい日本に出会える。
どうやら走ってきた道のりは「飛鳥周遊歩道」というらしい。心休まる美しい小道だった。


こんな大きな句が道端に設置されていた。
思わず立ち止まって見惚れていたら、その先にこんな大きなサギ(ダイサギ)が登場した。

ちゃんと読んだかい? とでも言いたそうな感じでこちらを見ていて、すぐに飛び去ってしまった。


ここからは、専用の自転車道が始まる。
ちょうどいい休憩所があったので、ここでエネルギー補給だ。

ゆっくり昼食を採っている時間がなく、軽食とチョコレートで誤魔化す。
しかし、この暑さでチョコレートはドロドロに溶けてしまい、なんとも情けない休憩になってしまった、

自転車道のコースにはいろいろと名前が付けられているが、何が何だかよくわからない。
とりあえずC-7の記号に従って走っていく。


奇麗な舗装で道幅もまずまずだったのだが、すぐにこんな雑草に覆いつくされてしまった。
草刈りが間に合っていないのだろう、前方の視界がかなり遮られてしまっている。

これでは正面衝突となりかねず、恐る恐る先へ進むしかない。これは危険だ。


雑草のひどい所はごく一部だけだったので、すぐにまた快適な道が現れた。
ほとんど平坦な道なので、巡行スピードも結構速い。

そんな時、いきなり後ろから「おぉ〜、トーエイランドナーですねぇ〜」と声をかけられた。
いきなりだったのでちょっと驚いて横を見ると、ご覧のサイクリストが笑顔で追い抜いて行った。

ちゃんとわかっている人との、こういう出会いは嬉しいものだ。
走り去る後ろ姿をみて、「いい脚してるな!」と思わず口ずさんでしまった。

ここまでの自転車道の様子を簡単に動画で紹介しておこう。
●Youtube 動画 せんとの道ルート https://youtu.be/SJLChCVR2B0


秋篠川沿いの道は、道は狭いがなかなか雰囲気がいい。
ちょうど下校途中の学生と自転車が一緒になってしまったが、こんな道を通学できるなんてうらやましい。


時刻は15:48 ゴールまであと7km
できれば16時に着きたかったのだが、もう厳しくなってしまった。

まだ多少余裕があるので、最後は何とかなるだろうとペースを考える。


最後は平城宮跡を見学する。ここは2015/10に一度来ている。

今大規模な工事中なので、ちょっと景観がよろしくない。
時間がないのでポタリング程度で先を急ぐ。


16:18 もう予定時刻を完全にオーバーしているのだが、最後に素晴らしいシーンが待っていた。
「水上池」の周囲を通り抜けると、こんな絶景に出会ってしまった。

急いでいるので写真を撮る余裕もなかったのだが、停まらざるえないほどの絶景だった。
日が傾き始め、池の水面に反射した逆光のシルエットが、とにかく美しい。

自転車は美しい。
そしてランドナーはやはり美しい。そう感じた瞬間だった。

通りかかったバイクのライダーも、思わずここにバイクを停めて写真を撮っていた。
最後の最後、こんなに時間に追われた中で、心落ち着くひと時だった。


16:27 やっとゴールの平城山(ならやま)駅に到着。乗車予定まであと30分しかない。
なんとかなる時間だが、かなり急がないと大変だ。

さらにこの駅、なんとエレベータがない。ご覧のように階段をかなり上まで登らないとならない。
そんな時間を考えると、1秒たりとも無駄にできない。

大急ぎで分解していると、駅のホームにアナウンスが流れてきた・・・
「ダイヤが乱れていて、到着の列車がかなり遅れています」とのこと。

遅れている、ということは輪行に余裕ができる。でも乗り換えの時間が少なくなる・・・
いったい嬉しいのか、そうでないのかわからなくなってきた。

とりあえず目の前の輪行を片付けないことには、と猛スピードで袋に詰めて階段を駆け上がる。


ホームに到着して2分後に列車がやってきた。

なんだよ、時刻表通りじゃないか! さっきの放送はなんだったんだ?
と思ったら、到着した列車は予定の1本前の列車だ。幸運にも同じ時間に着いたというわけだ。

遅れを見込んでゆっくり輪行していたら大変なことになっていた。
これに乗れずに30分待つことになっていた。

おかげで、京都駅にも予定通りに到着することができた。
もう、本当にラッキーでした。


京都からは、ひかりのグリーン車で優雅に帰る。
長かった3泊4日のツーリングも無事に終了した。完璧にスケジュール通りに過ごせた旅だった。

これほど広範囲の移動も、何一つトラブルなく走り終えて本当に幸せだった。
「さんふらわあ」に乗る機会がなかったら、こんなツーリングは企画できなかっただろう。

船旅を楽しみながら、新たなエリアを旅することができる。
こうした新しい組み合わせもなかなかいいものだ。また次回のプランニングが楽しみになってきた。


 

大阪港

河内天美駅

距離: 17.0 km
所要時間: 1 時間 10 分 38 秒
平均速度: 毎時 14.4 km
最小標高: 0 m
最大標高: 12 m
累積標高(登り): 37 m
累積標高(下り): 31 m

飛鳥

平城山駅

距離: 50.9 km
所要時間: 4 時間 40 分 8 秒
平均速度: 毎時 10.9 km
最小標高: 64 m
最大標高: 192 m
累積標高(登り): 211 m
累積標高(下り): 228 m

(2025/10/7 走行)


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