峠への招待 > 旅の小道具 >  鉄道前面展望DVDコレクション(DeAgostini)



鉄道前面展望DVDコレクション(DeAgostini)



これまでのツーリング人生の中で、実に多くの鉄道に乗ってきた。
輪行するサイクリストにとっては、鉄道、そして駅は思い出そのものである。

鉄道は、旅の始まりでもあり終わりでもある。
やはり、鉄道とツーリングは切っても切り離せないほど深い絆がある。

自分は別に「鉄道オタク」でも、「撮り鉄」でも、「乗り鉄」でもない。(自覚症状なし)
ツーリングの思い出として、鉄道車両や、駅舎、そして車窓からの眺めが好きなだけだ。

日本全国の鉄道を取巻く環境が激変してきた。
国鉄が分割・民営化され、赤字路線は廃線を余儀なくされてきた。

夜行寝台列車はことごとく消滅し、ブルートレインに乗車したことがある人も少なくなった。
一方新幹線は高速化、延伸され、いよいよリニアの時代になろうとしている。

そうした中で、この企画「鉄道前面展望DVDコレクション」が発売された。
こうした鉄道物の企画はたくさんあるが、なかなかこうしてシリーズ化されたものは少ない。

このシリーズは、なんと100号まで予定されている。
激変する鉄道の世界の中で、過去の貴重な映像を見れるだけで心躍る内容だ。


最近の廃線跡を、自転車で走る時は複雑な気持ちだ。
いまだにレールが現存しているところもあるし、駅舎もしっかり残っている廃線跡も多い。

かつて自分が乗車した路線も、見るも無残な姿になっている所も多い。
このDVDコレクションは、そんな過去の映像をDVDに収めている。

まだ発売開始から間もないので、手元に届いたDVDもわずかだ。
創刊号はなんと490円のサービス価格! まあ、定期購読を誘うよくある価格設定だ。

100号まで購入すると・・・総額はいったいいくらになる? なんて考えたらもう終わり。
欲しい物、自分に大切な物、自分の好きな物は金額では表せない。


定期購読を申し込んでしまえば、もうあとは届くのを待つだけ。
今回はこんな路線が! と驚くばかり。毎号、詳細な解説がより一層映像を楽しませてくれる。


映像は本当に「前面展望」そのものだ。
一切の加工や編集がされていない、最初から最後までの運行様子を延々と撮影している。

鑑賞するのも体力がいる。2時間、3時間は当たり前だ。
駅で列車通過待ちで、ずっと停車している映像もそのままだ。画面が全く変化しないまま過ぎていく。

運転席に乗り込んだ人たちの、会話の様子もそのまま残されている。
列車前面のガラスに止まった虫が、ずっと映像に映りこむ、なんてこともある。

まあ、何も手を付けていない、生の映像だということがよくわかる。


貴重な映像が次々飛び込んでくる。もはや見ることができない車両の数々。
都心の映像を見ると、大都会東京の変化に驚くばかりだ。

乗ったことがある路線は、もうたまらなく懐かしい。
乗ったことがない路線は、これから乗ってみたいと思う。

やっぱり、鉄道は旅情に溢れている。このシリーズは本当に貴重な作品だと思う。


今後の収録予定のラインアップだ。楽しみな企画ばかりだ。
それにしても、日本という国はこれほどまで鉄道網が整備されていたのかと、あらためて感じる。

日本の鉄道技術は、やはり世界一だと思う。
鉄道、なんて素晴らしい乗り物なのだろう!

(定期購読開始 2025年8月〜)


おすすめ指数 ★★★★★