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2006年9月6日(水)


昨夜は「越前陶芸公園」に移動して、広い駐車場で車中泊。
今朝も昨日同様天気が冴えない。午後から雨の予報だし、明日も雨模様だ。
そしてツーリングも5日目になり、体も相当疲れている。

本来の予定では、今日は高倉峠(960m)と冠山峠(1040m)を越えるつもりだった。
しかしこの天気と疲れ具合から大幅に予定変更することにした。


参考にしたのはこのNC287「越前西部2号林道」のレポートだ。
”展望抜群 海の上の尾根道”と紹介されているが、今日もそれは望み薄だ。


走り始めてすぐに雨が降り出した。昨日に引き続き雨のスタートだ。


4kmほど走ったところで、いきなりとんでもないものが視界に飛び込んできた。
これまでなんともない奇麗な舗装路だったのだが、いきなり茶色の土砂が行く手を阻んでいる。

あまりの衝撃に立ちすくんでしまうほどだ。
山側から斜面崩壊があったようで、その土砂が道路まで押し流されてきている。
崩れてからまだそれほど時間がたっていない感じだ。まったく何の手も施されていない。

通行止めの案内もなかったから、昨夜崩れたのかもしれない。
とりあえず自転車を置いて状況を確認する。


大量の土砂、倒木が折り重なって道を塞いでいるが、ちょっと土砂に登ってみると反対側が見える。
OK、これなら行けそうだと判断する。担いでこの土砂を越えれば問題なさそうだ。

斜面崩壊のすぐ横だと危険だが、押し流されてきた先なので、二次被害はないだろう。
さっそく担いで土砂に登っていくが・・・見た目以上に大変だ。

足が土砂に埋まり、足場も限られ、バランスを保ちながら倒木を越えていく。
まあそれでも、こんなシーンは幾度となく経験しているので、難易度としては「初心者」レベルだった。


無事通過、と喜んでいたら、なんとその先でもう一か所、小規模だが同じような土砂崩れがあった。
こちらも同じように越えて、スタートからいきなり体力を使い果たしてしまった。


雨に降られ、そして土砂崩れに見舞われて、足もまた泥だらけになってしまった。
しかしおかげで車はこの先通行できず、一人静かな峠越えができそうだ。

その先も路肩が今にも崩れ落ちそうな箇所があった。


この峠道、この先本当に大丈夫なのだろうかと不安になってくる。
それにしても雨の被害がかなり出ている。それほど大量の雨が降ったのだろうか?


熊谷トンネルの真上まで登ってくると、ここで初めて通行止めの看板が設置されていた。
しかしこの通行止めは、先ほどの路肩崩落のもので、土砂崩れのものではない。

やはりあの土砂崩れは、昨夜発生したものだろう。
こんな土砂崩れの看板が設置されていた。やはりよっぽど災害発生確率が高い所なのだろう。


標高は約490m、本日のピークまで登ってきた。
レポートのタイトルにあるように、”展望抜群 海の上の尾根道”のはずが、やはりこの通りだ。
下界は真っ白で何も見えない。昨日に引き続き、まったく展望を楽しむことができない。

小さな休憩所があったので小休止する。
ベンチはあるが、屋根がないので雨に濡れながら軽食でエネルギー補給する。


肉眼では真っ白で何もわからないので、撮影した映像を画像修正してみた。
そうすると、かろうじて海岸線の様子が伺えるようになった。
晴れていたら、きっと美しい越前海岸を見ることができたに違いない。


休憩場所から100m程下ったところが別司峠だ。ちょうど尾根上の十字路になっている。
峠には小さな祠があるだけの、ひっそりとした峠だ。標識も峠の名前も何もない。

晴れた日に海側の道を下れば、きっと絶景のダウンヒルだろう。
自分はデポ地に戻るために、相変わらず雨が降り続く中、東側のダートを下っていく。


道はダートから舗装へ、そしてまたダートへと変化する。林道の傍らに朽ちかけた祠があった。
こんな寂しい所だが、ちゃんと花が活けてあったので、誰かがちゃんと管理しているようだ。


越前町平等(たいら)という町まで降りてくると、ようやく人々の生活が伺える。
こんな天気では誰にも会うことがない。車も全く走っていない。
冴えない一日だった。ずっと雨模様の一日だった。まあ仕方ない。こんな日もあるさと諦める。


デポ地に戻り、片付けてランドナーを車内に収めると、急に雨足が強くなってきた。
フロントガラスに打ち付けるように雨が降ってきた。屋根にあたる音がやかましいぐらいだ。

とりあえず車内にいる限りは困ることはないが、さてこのあとどうしよう?
走り終えれば、今日の寝場所を考え、明日の準備が待っている。

その日暮らしのツーリングは、気楽だが毎日が真剣勝負だ。
ラジオを聞けば、なんと福井県は大雨洪水注意報が発令されてしまった。


こんな天候では、車中泊する意味も楽しみも全くない。そして場所によっては危険を伴う。
ということで、今夜は旅館に泊まることに決定。

福井鉄道福武線、神明駅そばの宿がとれたので移動する。
宿に着くと電気のありがたさをしみじみと感じる。電気の力ってなんて凄いのだろうと、ほんと思う。

そして布団の快適さをあらためて感じる。
宿に泊まると自分で何もしなくていい。みんな宿の人がやってくれる。ほんと、ありがたいことだ。


ゆっくりと夕食をいただきながらテレビを見る。
気象予報では、「大雨 洪水 雷」のこれでもか! ってぐらい最悪の天気予報だ。
なんでこんなに天気が悪いのかと、不満をぶつけたくなってくる。

予定が次々と変更される。越えたかった峠、走りたかった林道も皆中止になりそうだ。
しかたがない。また朝になってからプランニングのし直しだ。

距離: 16.7 km 
所要時間: 6 時間 00 分 00 秒
平均速度: 毎時 2.7 km
最小標高: 97 m
最大標高: 489 m
累積標高(登り): 426 m
累積標高(下り): 426 m

2006/9/6 走行


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