峠への招待 > ツーリングフォトガイド >  ’2024 >  和歌山ツーリング@ 貴志川線・たま駅長・ポッポ道




長年の取引先である会社の「株主様向け工場見学会」に応募したところ、見事に当選通知が届いた。
工場はなんと、東京からはるかに遠い和歌山県である。わざわざ和歌山へ行くのであれば・・・
ということで、工場見学&ツーリングを計画することに。

以前も姫路にある工場見学に行った際も、同じようにツーリングと組み合わせたことがある。
和歌山県は滅多に行くことのない貴重なエリアだ。さてどんなツーリングに組み立てようか?


天気も問題なし。
工場見学の日を間に挟んで、9/26〜9/28 2泊3日のツーリングに決定。
しかし、9月も終わりだというのに相変わらず暑い日が続いている。


2024年9月26日(木)


ツーリングの装備に加えて見学用の荷物・着替えなど、いつもに増して輪行が大変だ。
事前にホテルに荷物を送っておくかと考えたが、それも面倒なのですべて持って行くことにした。

新横浜駅発(6:00)のひかりは、いつも空いていて快適だ。
さっそく崎陽軒のシウマイ弁当をいただく。


京都駅から外人さんが大きな荷物を持って隣の席にやってきた。
自分は次の新大阪で降りるので、「荷物を入れ替えましょう」と英語で話し、「サンキュー」と感謝された。
最近は英語を使う機会も増えてきたおかげで、スムーズに会話することができた。

新大阪駅は、 平日の通勤通学ラッシュで大混雑だ。
ちょっと前までは自分もこの中の一人だったと思うと複雑な気持ちだ。
エスカレーター、階段も人だらけ・・・しばらくその様子を眺めてから乗換に向かう。


新大阪からは「くろしお」に乗り換えて、和歌山駅へ向かう。
するとホームには、キティちゃんのラッピング電車が停車していた。

真っ白な車体に、美しいキティのデザインが素晴らしい。
「和」をモチーフにした、思わず心和むデザインだ。


ハローキティ はるか

関西エリアの主要駅である天王寺、大阪、新大阪、京都と関西国際空港を直通で結ぶ、便利で快適な特急列車です。
https://www.jr-hellokittyharuka.jp/



「くろしお」に乗車。列車の正面はパンダが描かれ、車内はアドベンチャーワールドとのコラボ仕様だ。
シートカバーや、車両のドアも動物柄で飾られていてとてもにぎやかだ。


10:05 和歌山駅に到着。
各車両に描かれたアドベンチャーワールドの装飾が素晴らしい。
迫力満点の動物たちが、目の前をゆっくり通り過ぎていくのを見終えてから改札へ向かう。

和歌山県を走るのは今回で2度目だ。
長いツーリング人生の中でも、和歌山県だけは最後の最後まで残った「遠い」所だった。

ちょうど20年前、2004年の9月にカーサイキャンピングで初めて訪れた。
広い和歌山県を巡るには、車がないとどこにも行けないということで、車を使ったツーリングだった。
今回はそんな広い和歌山県の、ほんの一部を走るツーリングだ。


初日はまず、和歌山駅から貴志川線に沿って貴志駅まで駅舎巡りの旅だ。
そして 貴志駅には、あの「たま駅長」がいるので楽しみだ。


1. 和歌山駅(わかやまえき)  

貴志川線は全部で14の駅がある。まずは和歌山駅からスタートする。
初めて降り立った和歌山駅。まだまだ暑い日差しが降り注ぐ中を走りだす。

終点の貴志駅までは電車に乗車すると32分の短い路線だ。
一駅2〜3分で着いてしまうので、自転車でのんびり巡るにはちょうどいい。


2. 田中口駅(たなかぐちえき

田中口駅は住宅街の中にある、小さな駅だ。駅舎もなく、すぐにホームへ入っていける。
かなり古びた駅表示だがなかなか味がある。ちょうど電車がやってきたので記念撮影だ。


3. 日前宮駅( にちぜんぐうえき

日前宮駅も住宅街の中にある駅だ。GPSがなければ迷ってしまうほど小さな通りの奥にある。
ほとんど乗降客もいなければ、周囲の住民の姿も見ることができない。


4. 神前駅( こうざきえき)  

この駅ではホームで電車を待っている親子を見かけた。ホームにはキャラクターの看板があり賑やかだ。
やってきた電車は動物が描かれたかわいい車体で、「守ろう小さな命」(日本動物愛護協会)と書かれていた。
たま駅長同様、和歌山電鐵の動物を大切にする気持ちが伝わってくる。


5. 竈山駅( かまやまえき

難しい漢字の駅だ。「かまやま」と読む 。この駅へ到達する道も難しく、あれこれ迷ってしまった。
線路がちょうど曲がっている途中にある駅なので、写真の雰囲気がなかなかいい。
撮影していたらちょうど乗客がやってきたが、自分のことなどまったく気にならない様子だった。


6. 交通センター前駅( こうつうせんたーまええき)  

和田川沿いに走ると周囲も開けてきて眺めがいい。その先に和歌山交通公園がある。
その
交通公園の入り口にこの駅がある。
交通公園を覗いてみたが、広い敷地の中で、親子連れが2、3組遊んでいる姿が見えた。


7. 岡崎前( おかざきまええき)  

すぐに岡崎駅だ。駅前は水田が広がり、のんびりとしたローカルな駅だ。
吹きさらしのホームなので、荒れた天候の時はずぶ濡れになりそうな駅だ。


8. 吉礼駅( きれいえき)  

駅前にスーパーや商店が並ぶ、生活に便利な駅だ。
ちょうど電車がやってきたので、ちょっとホームにお邪魔して写真を撮らせてもらった。
駐輪場には自転車が何台も置かれているので、結構この駅の利用者は多そうだ。


9. 伊太祈曽駅( いだきそえき

 立派な駅舎内に記念品グッズが色々と展示販売されている。
この駅は「よんたま駅長」が曜日によって勤務するが、今日は貴志駅に勤務なので誰もいなかった。


10. 山東駅( さんどうえき)  

この駅も周囲にあまり住宅がなく寂しい駅だ。
すぐ横を県道が走っているため、やはり車を利用する人がほとんどだろう。人の姿はまったく見れなかった。


11. 大池遊園駅( おおいけゆうえんえき)  

大池遊園の脇を行くと、大池遊園駅に出る。
周囲4kmの池があり、春の桜、秋の紅葉が美しいところだそうだ。
ちょうどシーズンオフの今は、まったく人の姿がない。ちょうど電車が入ってきたが、乗降客ゼロだった。


12. 西山口駅( にしやまぐちえき)  

県道のすぐ横にある駅。
駅前に小さなスナックが一軒あるが、この駅も周囲は寂しい状況だ。


13. 甘露寺前駅( かんろじまええき)  

甘露寺というお寺がそばにある。駅の周りは田畑が広がっていて、住宅もほとんど少ない。
商店もほとんどなく、生活物資はどこまで買いに行くのだろう?


14. 貴志駅( きしえき)  

終点の貴志駅。駅に近づくと突然多くの人が現れた。
2010年9月に、しまなみ海道を走った最後に、車を和歌山駅に置いて貴志川線に乗ってこの駅へやってきた。

初代「たま駅長」と感動の出会いをして以来、14年振り2度目の訪問だ。
駅もますます豪華に、立派になり、まるで小さなテーマパークのような賑やかさだ。


貴志駅 「ねこ駅長」

和歌山電鐵に初めて「ねこの駅長」が就任したのは2007年1月5日のことでした。
「たま駅長」誕生のニュースは全国的に取り上げられました。
その後は日本国内に留まらず海外でも大きな話題となり、2007年の経済効果、11億円!! (関西大学大学院会計研究科の宮本勝浩教授の試算)と「たま駅長」は貴志川線の存続と再生に多大な貢献をしました。
2015年6月、「たまちゃん」は名誉永久駅長として、貴志駅の構内にある「たま神社」に神様として祀られ、今も貴志川線を見守ってくれています。
貴志駅の駅長として跡を継ぎ「たまII世駅長」を襲名したウルトラ駅長「ニタマ」、伊太祈曽駅長を勤めるマネージャー駅長「よんたま」が、「たま駅長」の遺志を継いで今日も立派に駅長業務にいそしんでおります。

https://wakayama-dentetsu.co.jp/cat-stationmaster/


今日木曜日は「よんたま駅長」が貴志駅に出勤だ。「ニタマ駅長」はお休みとなっている。
違う曜日だったら、伊太祈曽駅で「ニタマ駅長」に会えて、貴志駅で「よんたま駅長」に会えるはずだった。
そんな「出勤予定」があるとは知らなかった。行く際はしっかり調べたほうがいいですね。

駅舎内は、日本人より外人観光客で一杯だ。
「よんたま駅長」の写真を撮ろうと群がっているが、まったく気にせずくつろいでいる。
初代「たま駅長」も同じようにマイペースだったなぁ。


すっかり「ねこ駅長」で有名になった貴志川線。
ホームページも充実し、これまでのストーリーを詳しく紹介している。


素敵なカフェまでできて、とにかく猫好きにはたまらない空間だ。
和歌山から電車でやってくるのが定番だが、こうして自転車で走ってくると感激の度合いが違う。


初代「たま駅長」の写真が飾られている。
貴志駅に最初に来た時は、とにかく観光客で一杯だったので、こんな愛くるしい姿を見ることができなかった。

こうして一つ一つの写真を眺めていると、多くの人に大切にされたんだと感じるばかりだ。
本当に「たま駅長」の残した功績は計り知れないと感じる。


13:20 貴志駅を後にする。本当はもう少しゆっくりして、カフェで一服したかったが時間がない。
昼食の時間もなくなってきて、ゆっくりしている場合ではなくなってきた。
仕方ない、あとで手持ちのおにぎりと軽食で簡単に済ますしかない。

ゴールまで40kmも残っている。400mほど登って、17:30にゴールするには結構厳しい。
それでも 走りやすい自転車道のような所もあり、快適に距離を稼ぐことができる。


登りに入ると、さすが和歌山だ、みかん畑が周囲に広がってくる。
みかんの収穫にはまだ早いが、無人販売所には「たねなし柿」が100円で売られていた。
そしてその横には和歌山のこの方の選挙ポスターが置かれていた。そうか、ここはこの方の「王国」だった。

今日はこのひと山を越えればゴールまでは楽勝だ。
おにぎりと軽食でエネルギーを補給しながら登っていく。


途中「お食事処 峠」という看板があったが、お店は閉店している。
「峠」越えの記念に一枚写真を撮っておいた。

登りのピークは、 鏡石山横を越える緩くカーブした所で、薄汚れた「有田川町」の標識がある。
せっかく登ってきたのだから、「鏡石峠」とでも命名してあけたくなった。

さあここまでくれば、ゴールまでの時間が読める。
それでは本日のダウンヒル映像を紹介しておこう。

●鏡石山ピークから有田川へのダウンヒル
https://youtu.be/vIndLlHCuhs


下りきると有田川に出る。今日の宿は有田川沿いにあるので、もう安心だ。
しかし最後にもう一つお楽しみが待っている。今度は「有田鉄道」跡を辿るコースだ。


有田川鉄道公園の「金屋口駅」からスタートする。
古い駅舎とホームが残されていて、今でも列車がやってきそうな雰囲気が残されている。
有田鉄道の廃線跡は「ポッポみち」として整備されている。


藤並駅まで5.2kmの「ポッポみち」がここから始まる。
短いコースだが、ウォーキングや自転車での散歩にはちょうどいい。

ポッポみち

2002年末に廃線となった有田鉄道線の跡地を整備した「ポッポみち」。
JR藤並駅から有田川鉄道公園までの全長5.2キロメートルの歩行者・自転車専用道路です。
https://www.town.aridagawa.lg.jp/top/kakuka/kanaya/9/2/keikan/5887.html


下の写真は、「昭和五年有田鉄道沿線案内図」


金屋口駅から藤並駅まで、今日の最後も駅舎巡りを楽しむことにした。
ポッポ道は自転車道としてはかなり幅が広く、たしかに廃線跡だとわかるぐらいだ。

最初の駅は
「御霊駅(ごりょうえき)」。駅舎には派手な動物のイラストが至る所に描かれている。
続いて「下津野(しもつのえき)」。駅舎は残っていなく、長いホーム跡が当時の名残だ。


次の「田殿口駅(たどのぐちえき)」もホーム跡と愉快なオブジェが置かれていた。
駅名がないか探したが見当たらない。せっかくなら駅名だけでも整備してほしかった。

明王寺駅跡は残っていなく、調べたところ、右の写真のあたりにあったらしい。
この駅も駅名跡の表示だけでも残しておいて欲しかった。


5.2kmの道のりはあっという間で、終点のJR藤並駅に到着。
ちょっとした散歩道であったが、当時の面影も感じられて楽しいフィナーレであった。


本日の宿は、「有田川温泉 鮎茶屋・ホテルサンシャイン」
ビジネスホテルと温泉、食事処、コンビニが併設された便利な施設だ。
自転車は会議室の中に入れてさせていただいた。


温泉と食事は隣の有田川温泉へ行く。入浴券とお食事券3500円がついている。
ゆっくりと温泉で疲れを癒し、いったん部屋に戻って食事に向かう。
ちょっと移動が面倒と思うかもしれないが、これはこれで各施設が充実していていい。

食事処は空いていて、周りを気にせずかなりゆっくりできる。
メニューも豊富で、3500円の食事券につられて、あれこれと奮発してしまう。

まあ、今日は充実した一日だった。
「乗り鉄」「撮り鉄」「巡り鉄」「ねこ駅長」「廃線跡」「温泉」ときたら、もう文句なしだった。


距離: 59.0 km
所要時間: 6 時間 41 分 9 秒
平均速度: 毎時 8.8 km
最小標高: 5 m
最大標高: 481 m
累積標高(登り): 579 m
累積標高(下り): 553 m

(2024/9/26 走行)



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