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プロローグ 旅のお誘い


今回の旅は、こんな大移動のスケジュールになってしまった。
いったい何でこうなってしまったのだろう?

実は、ニューサイ誌常連だった大御所から、「五島列島」ツーリングのお誘いを受けた。
大御所のU氏とY氏の名コンビに私を加えた3名で、五島列島3泊4日(10/14〜10/17)のツーリングだ。

U氏の企画はとにかく毎回凝りに凝っている。今回もお誘いをいただいて、仰天する内容だった。
「五島列島」は、サイクリストにとっては、まず行くことのないところ。まさかそこへ行こうとは・・・


離島好きの自分にとっては願ってもないチャンス。人生、これが最初で最後の五島列島訪問かもしれない。
快くお誘いを快諾したが、スケジュールを確認すると色々と問題点が・・・

実は当初自分もこの時期に夜行フェリー旅を考えていた。
フェリー割引券の有効期限が迫っているため、この時期に使用したいと考えていた。

さらに、五島列島までは往復飛行機輪行の予定だ。飛行機輪行は経験はあるが、実は好きではない・・・
何度も検討に検討を重ねた結果、自分は五島列島を二日間だけ同行する変則な予定とすることになった。
そして、自分の空いた予定を、別メンバー2名を追加することになり、全行程列車・船での移動となった。


2024年10月12日(土)


五島列島を旅するお誘いだったが、個人的な事情から変則的なスケジュールになってしまった。
自分は、五島列島の前後をソロで走ることにし、間の二日間を全員(5名)で走ることになった。

せっかくのフェリー割引券を無駄にしたくなく、そして夜行フェリー旅にまた乗ってみたかった。
メンバーよりひと足早く旅立つ。今日はフェリーに乗るためのツーリングだ。


まずは京都へ向かう。
いつものように、新横浜発の「ひかり」に乗車。

ジパング倶楽部で3割引きだ。そして車内も空いていて快適だ。
お馴染みのシウマイ弁当をいただく。もう、これだけで旅情は満点だ。


嵯峨野トロッコ列車


京都駅で嵯峨野線に乗り換える。しかし広い京都駅、乗り換えるために延々と歩かされる・・・
発車ぎりぎりで何とか間に合った。スタートから予想外のアクシデントで焦ってしまう。
馬堀駅で下車。降りると、観光客が皆「トロッコ亀岡」駅へ向かって歩き始める。

自分はまず自転車を組み立ててから、ゆっくりと「トロッコ亀岡」駅へ向かった。
この旅最初の観光は、「嵯峨野トロッコ列車」に乗って、保津峡の往復だ。
自転車を人目につかないところに置いて、鍵をかけ、貴重品を持って駅の窓口へ向かう。


嵯峨野トロッコ列車
嵯峨野トロッコ列車の車窓からは四季ごとに美しい風景をご覧いただけます。車窓から広がる自然美が心を豊かにし、
歴史ある保津川渓谷の風景と共に、四季折々の風情を織り交ぜ、心洗われる特別な旅をお届けします。
https://www.sagano-kanko.co.jp/?



外国人観光客で溢れかえる京都。当然このトロッコ列車も凄い人気だ。
トロッコ列車に乗るためには、事前に予約しておかなければならない。
自分はトロッコ亀岡駅→トロッコ嵯峨駅→トロッコ亀岡駅 と往復して戻ってくるつもりだ。

戻りの列車、最後の一席を運よく確保できて、この日のプランが完成した。
戻りの列車への乗換は、わずか6分しかない。これに乗り遅れると大変なことになる。


乗車を待つホームは大変な賑わいだ。乗客のほとんどは中国、韓国、台湾かと思われる。
欧米の顔もチラホラ見えるが、ほとんどがアジア系だ。
日本人はどれぐらいいるのか、見ただけではさっぱりわからない・・・

トロッコ列車はよくある観光列車だ。狭い車内は多くの乗客で一杯だ。
自分の前後左右は、もちろん中国系の団体ツアー客だ。
いつでも、どこでも、皆さん賑やかだ。よくしゃべり、よく笑い、そして写真を撮りまくっている。

自分の前の女性は、なんとミノルタ X-300のフィルムカメラで撮影しているではないか!
懐かしい動作でフィルムを巻き上げ、ピントをあわせて車窓からの眺めを撮影している。

あまりの衝撃に我を忘れて、しばし観察していたら、最新スマホを取り出して撮影している・・・
うーん、フィルムカメラは何のため? これ、現像するんですよね? どういうこと? と疑問だらけだった。


さらに、ACTION4(DJI)のカメラで動画撮影していたら、隣の中国人からカタコトの日本語で質問された。
「コレハドコデウッテマスカ?」
いやいや、これはお宅の国の製品ですよ・・・チャイナ、チャイナ、と伝えると驚いていた。

トロッコ嵯峨駅に着くと、すぐに折り返し運転になるので、一度改札を出てすぐに乗り直す。
再び戻りのトロッコ列車に無事乗車出来て、出発駅のトロッコ亀岡駅に戻ってきた。 


トロッコ亀岡駅〜堀越峠〜仏坂峠〜名月峠〜尼崎駅


10:33 トロッコ亀岡駅から走りだす。いよいよ今回のツーリングの始まりだ。
嵯峨野線に沿ってのんびりとスタートする。天気は最高だが、それにしても暑すぎる。
街中を抜けて、曽我谷川に沿って南下する。ちょっとした自転車道みたいな快適な小径が始まる。  


ところで、ここは何県なんだ? 京都府? それとも兵庫県? 調べたらまだ京都府だ。
ほとんど土地勘のない所なので、やっと現在地を頭の中で認識することができた。


GPS画面をよく見ると、なんと高度が異常値になっているではないか!高度30638m!
うわ、壊れたか? と焦る。高度がわからないと結構支障が出る。
放っておけば直るかと思ったが直らず、仕方なく再起動すると直ってしまった。原因は何だろう?

堀越峠へ向かう途中、道路脇に「峠食堂 芝」という看板を見つけた。
気になる店名だが、残念ながら店は廃業しているようだ。どんな店だったのかちょっと気になる。


12:37 交通量の多い道に悩まされながら堀越峠に到着。標高385mの小さな峠だ。
道路わきに峠の標が建っていて、「おおさか環状自然歩道」と記されている。

どうやらハイキングコースのポイントになっているようだが、それにしても車が結構通過していく。
車が来ないタイミングを狙って、一気にダウンヒルに入る。

●堀越峠のダウンヒル https://youtu.be/t7MpvEryc4c


堀越峠を下りきり、次に仏坂峠へ向かう。車道から分岐すると、雰囲気のいい峠道が現れる。
深い木立の中、道端に小さな祠があり、石仏も何体が置かれている。


結構きつい勾配で、最後は歩いて峠に到着する。
静かだ。ほとんど利用する人もいないのだろう。

峠のピークは緩いカーブになっているが、倒木や枝木が散らかっている。
峠を示すものはなにもないが、小さな峠のピークを感じ取れる。
展望は全くなく、一息ついてすぐに下り始める。

●仏坂峠のダウンヒル https://youtu.be/QyxNo4N7-ow


本日3つ目の峠、名月峠へ向かう。約70m程の登り返しだ。
広い車道に出て、舗装路を登り返す。峠越えの連続で、脚もだいぶ弱ってきた。
峠はバス停になっていて、詳しい峠の解説が掲示されている。


ベンチの裏手には、「名月姫墓所(能勢郷土史研究会)」の案内が設置されていた。
これで今日の登りはほぼ終了だ。さっそくダウンヒルを楽しむ。

●名月峠のダウンヒル https://youtu.be/tbPgmAJwltQ


残り約35km 下り基調の道をのんびりと楽しむ。
知明湖へ続く川沿いの道は、とても静かでいい雰囲気だ。
湖岸東側の道は、くねくねと蛇行を繰り返しながら緩く下っていく。


橋を渡って西側の道に出ると、サイクリングコースの標識があった。
兵庫「北摂里山周回コース」と書いてある。そうか、いつの間にか兵庫県に入っている。
今日は、京都府→大阪府→兵庫県と3県にまたがる珍しい一日だ。

●北摂里山サイクルマップ2022情報面
https://web.pref.hyogo.lg.jp/hnk09/documents/cyclemap2022ura_1.pdf

猪名川へ出ると、後は延々と南下するだけだ。


猪名川の土手を気持ちよく走っていると、前方遠くに山並みが見えてきた。
うん? どこの山並みだ? そうか和泉山脈の山並みか・・・またまた頭の中に日本地図を描く・・・

そして上空にやたら飛行機が目立つようになってきた。
こんなところに空港があるのか?
 
と地理がさっぱりわからないので調べてみたら、すぐ横が大阪国際空港だった。
頭の真上を通過するので、音も凄くてなかなか迫力がある。飛行機好きならここで結構楽しめる。


尼崎駅〜アイランド北口駅 〜 神戸港(さんふらわあ乗船)


15:54 無事に尼崎駅に到着。フィナーレは気持ちよい快走だった。
さて、ここから本日の第二幕が始まる。

ゆっくりはしていられない。すぐに輪行して六甲アイランドへ向かう。
尼崎駅から住吉駅で乗り換えて、六甲ライナーに乗る。東京のゆりかもめと同じ新交通システムの乗り物だ。


実は昨年の10月、「阪神しまなみ海道」を走った時に六甲大橋を渡って六甲アイランドに来ている。
2年続けて六甲アイランドへ来るというのも珍しい。それもこれも、「さんふらわあ」に乗るためだ。
こんな駅で自転車を組み立てているのも珍しいのだろう。通行人がこちらを不思議そうに見ていく。

高架の駅から地上に降りて、六甲アイランド南端のコンテナターミナルへ向かう。
六甲アイランド線に沿ったプロムナードコースは、まるでどこかのテーマパークのような美しさだ。
歩くだけで幸せな気分になれるほど、美しいイルミネーションで街づくりされている。


そして今回もこの絶景にお目にかかることができた。
昨年、夕暮れのコンテナターミナルのあまりの美しさに圧倒された。
今年もうまくいけば、ちょうど夕暮れの絶景に間に合うのではないかと期待してきた。

そして期待通り、願いが叶って見事なサンセットに間に合った。
真っ赤に染まる夕焼けを背景に、何基も連なる「ガントリークレーン」。何も言葉がいらない至福のひと時だ。
この絶景を眺めにやってくる人も多い。そしてこんなシーンを見れるところは滅多にない。


日が沈み、周囲は急に暗くなってきた。
さあ、いよいよ今年も「さんふらわあ」に乗船の時間になった。

神戸港へ続く散歩道がまた素敵だ。
散歩する人、ジョギングする人、そしてナイトランするサイクリスト。

こんな素敵な環境は都会にはなかなかない。ここは本当に心癒される最高のフィールドだ。
そして神戸港へ到着。係の人に案内されて乗船手続きへ向かう。


船体に描かれたこのマークを見るたびに心が踊る。
いよいよこれから長い船旅が始まると思うと、何度経験しても高揚感で一杯だ。


窓口で割引券を提示して、今回も格安で乗船できた。部屋はもちろん豪華な個室だ。
大分行きの紙をくくりつけ、乗船時間をじっと待つ。

いつもはすぐに乗船できるのだが、今日はちょっと異常事態だった・・・
というのも、目の前に並ぶ数えきれないほどのバイクの列! ざっと数えただけでも200台近く止まっている!
何なんだ!こいつらは? 皆、似たような感じのライダーなので、きっとツーリングクラブだろう。

バイクが少しづつ船内に吸い込まれていくが、バイクの固定も時間がかかる。
そして最後の最後に自転車の乗船になった。今日は自転車は2台・・・ふたりで寂しくトリをとりました。


すっかり乗船が遅れてしまって、相当不利なハンデだ。
すでに船内は夕食バイキングに盛り上がっている状況だ。

「さんふらわあ」の魅力も年々浸透し、最近は満員御礼状態だ。
トラックドライバー問題、環境問題、そしてゆっくりとした船旅を楽しむ観光客で大人気だ。

夕食が混んでいるとなれば、まずはこの時間に空いている大浴場で汗を流す。
一時間ほどしてから夕食バイキングへ。

勝手知ったるバイキングなので、手際よくいい席を確保して、豊富なつまみと缶ビールで乾杯だ。
あまりの混雑で、レストランの営業時間も延長になり、最後の最後まで好きなように時間を過ごす。

何もかも満たされて、初日のツーリングが無事に終わった。
しかしまだ初日だ。五島列島に着くまでに、エネルギーを使い果たしてしまうのではないだろうか?


 

トロッコ亀岡駅

尼崎駅

距離: 63.3 km
所要時間: 5 時間 21分 00 秒
平均速度: 毎時 11.8. km
最小標高:  1m
最大標高:  384m
累積標高(登り):  569m
累積標高(下り):  656m

アイランド北口駅

神戸港

距離: 5.0 km
所要時間: 0 時間 39分 45 秒
平均速度: 毎時 7.6 km
最小標高:  0m
最大標高:  2m
累積標高(登り):  6m
累積標高(下り):  18m

(2024/10/12 走行)


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