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2006年9月4日(月)


今日のガイドは、ニューサイNo.370(1995/4)のNC道案内から。
中堀氏による「人喰谷とブナオ峠」のツーリングレポートだ。

富山周辺で面白そうな峠越えはないかと探していて見つけたコースだ。
やけに恐ろしそうな谷のようだが、果たしてどんなところなのだろう?
同じコースを辿るわけではないが、細尾峠と袴腰林道を訪れてみる。


五箇山菅沼合掌造り集落〜相倉集落〜五箇山トンネル


清々しい朝を迎えた。鳥のさえずり、虫の音が合掌村に響く。
朝日が差し込み、7時になると静かな村に大きなメロディが鳴り響いた。
早朝の風景を鑑賞しに、カメラを持って歩いて散策する。


やわらかい日差しを浴びた合掌造りは、昼間見た印象とはまた違う。
すべてが止まってしまったような錯覚に陥るほど、何一つ動くものがない静寂の朝だ。


まるで精巧な模型でも眺めているような感覚だ。
いま目の前にしている風景は実際の風景なのか? それとも「絵」なのか? それほど芸術的な美しさだ。


合掌村全体の案内図を見ると、かなり広い集落だ。
すべてを歩いて見学するには、かなり時間と体力が必要だ。
それにしても、ここは「車中泊サイクリスト」にとっては最高のロケーションだ。


早朝の散歩を終えて、真面目に今日のツーリングの準備を整える。
今日は秘密兵器のデビューだ。使い勝手はどうかな? と試してみることに。
詳しいことは「旅の小道具」で紹介している。

LEDライト(HL-EL710RC)
https://tougehenoshoutai.sakura.ne.jp/kodougu/led_CATEYE.htm
 


朝8時過ぎから走りだす。まずは菅沼集落から相倉集落へ向かう。
川を挟んで対岸から眺める菅沼集落。こうして遠景から眺める合掌村の姿もまた素晴らしい。


この先は小原ダムがあるため、川の流れはほとんどない。
大きな池のようにせき止められた川面が周囲の風景を奇麗に映し出している。
何もかも、視界に入るものすべてがうっとりするような美しい風景だ。


相倉集落へ向かう途中にある「重要文化財 村上家」。
言葉にならないほど美しく、そして見事な造りだ。


重要文化財 村上家

合掌造りと民謡の故郷として有名な五箇山。村上家は、五箇山地方の合掌造りの中でも、建築当時の様式を今伝える代表的建造物で、国の重要文化財に指定されております。
https://www.murakamike.jp/


相倉集落の中を散策する。ここも静かで美しい日本の原風景が広がっている。
「集落内禁煙」の注意書きが目立つ。合掌造りにとって、火事は最大の心配事だ。


相倉集落を過ぎると登りがきつくなる。梨谷トンネルを抜けると、続いて五箇山トンネルが待っている。
五箇山トンネルの入口は変わった形で面白い。
梨谷トンネルから五箇山トンネルの出口まで、地図上で測ると約4.4kmもある。(五箇山トンネル3072m)

前後のライトは必須で、十分注意して走る必要がある。
五箇山トンネル内はほとんど下りだったので、かなりスピードを出すことができ、車も来なかった。
逆からトンネルを抜けようとすると、かなり厄介だろう。


人喰谷〜細尾峠〜袴腰林道〜五箇山菅沼合掌造り集落


いよいよお待ちかね、ここから「人喰谷」が始まる。
帰宅後調べたら、こんな素晴らしい動画を見つけた。

五箇山トンネル出口から細尾峠までの空撮動画だ。
ドローンを使った撮影のようだが、素晴らしい作品だ。

【空撮】 細尾峠 旧国道304号 富山県南砺市 (旧城端町)
https://www.youtube.com/watch?v=PX83P6bhb9g
 


五箇山トンネルの出口から、人喰谷を通って細尾峠までのプロフィールマップだ。
標高差も平均勾配も大したことはないが、実際に走ってみると・・・



五箇山トンネルを抜けたすぐ横から、トンネルを戻るように道を辿っていく。右手の谷が人喰谷だ。
恐ろしいほどの落差で、覗いてもまったく谷の底が見えない。やはり名前の通り、恐ろしい所だ。

谷に近づいて写真を撮るのもためらうほどだ。何か物を落としてしまったら永久にさようならだ。
大きく谷を回り込むようにして登っていく。対岸の道が右手によく見える。


道幅は狭くはないが、大型車ではかなり神経を使うような道だ。
車はほとんどやってこない。そうだろう、この道を使う目的がまずないだろう。

自転車にとっては静かな深い山岳風景を楽しめてありがたい。
人喰谷を過ぎると、先ほどまでの恐怖感は消え、穏やかな展望が広がってきた。


出会った車は1台だけであった。
それも道路管理の車のようで、一般車は皆無だった。
写真をたくさん撮りながら、楽しくそしてドキドキしながら細尾峠(細尾トンネル)に到着。

距離は短いが、中身の濃い登りだった。
細尾峠は真新しい短いトンネルになっている。
トンネルを抜けてしまうと、登ってきた梨谷トンネル方面へ下ってしまうので、ここは直進だ。


ここから道はダートに変わった。
峠からはすぐには下れず、まだ150m程登らなければならない。

砺波平野を眺めながら、林道途中の日影でランチタイム。
暑くて、靴下もズボンも抜いでクールダウンだ。
標高910m付近でダートから舗装に変わり、ここから袴腰林道の下りが始まる。


その先にこんないやな「通行止」の看板が現れた。
おいおい、聞いてないよ〜 こんなところで通行止めは勘弁してくれ〜 

心配しながら先へ行くと、車がいるではないか! OK! 大丈夫だ。
しかし、道は落石が散らかっていて荒れている。路面と山側に注意しながら下っていく。


結局通行止めになるほどの災害個所はなく、豪快な下りを楽しむことができた。
袴腰林道の下りは、道は細いが路面がよく、適度な勾配と連続するコーナーリングで最高だった。
強力なブレーキが欲しくなるほどの下りで、一気に菅沼集落まで急降下できる。


13:46 無事に車に戻ってきた。今日はこれから車で越前海岸へ移動だ。
「カーサイ&車中泊」ツーリングは、こういう自由自在に行動できるところが魅力だ。

五箇山を離れてしばらくはドライブを楽しむ。日が暮れたころ越前海岸に到着。
例によって、車中泊ポイントを見つけだして今宵も楽しい「テールゲートキャンプ」の開始だ。

今日はネイチャーストーブで焚火も可能。こうなると夜が長い。
虫の音がうるさい中、こちらは心地よい音楽をかけながら焚火を楽しむ。
この旅3日目の夜。まだまだ始まったばかりだ。明日もどんな一日になるのか楽しみだ。


 

距離: 32.7 km 
所要時間: 5 時間 31 分 00 秒
平均速度: 毎時 5.9 km
最小標高: 279 m
最大標高: 906 m
累積標高(登り): 779 m
累積標高(下り): 779 m

2006/9/4 走行


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